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店のBGM小さく?どう防ぐ感染リバウンド

2021年2月26日 21:10
店のBGM小さく?どう防ぐ感染リバウンド

政府は、新型コロナウイルス感染症拡大防止のための緊急事態宣言を、関東を除く6府県で今月末に解除する方針です。解除後に再び新型コロナウイルス感染者が増える『リバウンド』を防ぐにはどうすればいいのか。店は二酸化炭素濃度を測りながら? 「BGMの音量は最小限に」とは? 専門家の提言を解説します。

◇◇◇

■関東の宣言、解除するかしないか「両方の可能性」
現在、緊急事態宣言が出されている10都府県のうち、解除される方針なのは、京都・大阪・兵庫・岐阜・愛知・福岡の6府県です。期限は来月7日までの予定でしたが、地域の感染状況などを検討した結果、前倒しして今月末で解除する方針です。

一方、関東の1都3県について政府の分科会の尾身会長は26日、来月7日の期限で解除するかしないか「両方の可能性がある」と国会で話しました。

■東京は最も深刻な警戒レベルを維持
関東の新型コロナウイルスの感染状況を見ると、東京では重症者用の病床や療養者数が、まだ最も深刻な「ステージ4(爆発的な感染拡大)」相当、埼玉や千葉でも病床使用率などがまだ「ステージ4」相当で、来月7日の期限まであと1週間となるなか、どこまで状況を改善できるのか注目されます。

26日、東京で新たに新型コロナへの感染が確認されたのは270人。前日に5日ぶりに300人を上回りましたが、少し持ち直しました。

東京都は26日にモニタリング会議を開き、感染状況、医療提供体制ともに、最も深刻な警戒レベルを維持しました。専門家からは感染の再拡大を警戒する声が相次ぎました。

国立国際医療研究センター・大曲貴夫医師「新規陽性者数の減少傾向が鈍化し、再度、感染拡大に転じることへの十分な警戒が必要」

東京都医師会・猪口正孝副会長「新規陽性者数が減少してきていますが、いまだ(医療)提供体制は体力を回復していません。ぜひ下げるだけ下げていただくよう、切にお願い申し上げます」

東京都の小池知事も都民に対し「とことんステイホームをお願いしたい」と呼びかけました。

■店のBGMの音量は小さく…リバウンド対策
最も懸念されるのは、宣言解除で気が緩み、再び感染が急拡大することです。この「リバウンド」を防ぐため、政府はこんな対策を出しています。例えば、時短要請です。

宣言解除で一気に時短要請がなくなるわけではありません。宣言の対象地域では、現在午後8時までの時短営業が要請されていて、応じた飲食店には一日あたり6万円の協力金が政府から支給されています。

これが、宣言解除後は、3月末頃までの経過措置として、午後9時までの時短要請を行う場合は『4』万円、午後10時までの場合は『2』万円支援する方針です。時短要請の時間は知事が決めることですが、段階的に解除していけるよう政府も支援するということです。

私たちにもできる対策があります。政府分科会の尾身会長は25日、宣言解除地域のリバウンド防止に向けた提言をとりまとめました。

【日常生活について】
●外出は『すいた』時間と場所を選んで

●卒業旅行や謝恩会、歓送迎会は控えて

●花見は宴会なしで

●仕事は組織トップが主導して『リモートワーク』で

【会食について】
●混雑していない店を選択

●会話の時はマスク着用

●できれば同居家族以外は『いつも近くにいる』4人まで
→人数が増えるほどリスクが高まるため

【解除地域の飲食店に向けた提言】
●席の距離は1~2メートルを目安に確保

●会話の声が大きくならないよう、BGMの音量を『最小限』に

●店内は二酸化炭素濃度を測りながら換気


分科会の提言では「1000ppmを超えたら、換気をしたり、部屋の人数を調整したりする」よう、呼びかけています。

■予兆の探知『モニタリング検査』
リバウンド防止に向けてもう1つ大切なのが、「予兆の探知」です。感染者数が増えてから対処するのではなく、増えそうな予兆を捉えて、早めに手を打ちます。そのために推奨されているのが『モニタリング検査』です。

具体的には、繁華街・歓楽街、事業所、大学、空港、駅など不特定多数の人が大勢行き交うような場所で、唾液などを使ったPCR検査または抗原検査を行います。症状や感染の可能性があるから検査をするのではなく、リスクの高い場所で、不特定多数の人を対象に検査をします。特定の場所にいる無症状の人をランダムに検査することで、隠れた感染源の存在を確認することが目的です。一定期間に一定数の陽性者が出た場合、その地域で「感染再拡大の兆候がある」として早めに手を打つことができるのです。

◇◇◇

これから春に向かってだんだん暖かくなり、外に出かけたり、知人や友人と集まったりしたくなる季節です。そこに宣言解除が重なると、どうしても気が緩みがちになってしまいそうですが、そんな時こそ、リバウンドを防ぐための注意点を思い出して、自らの行動を振り返ってみる必要がありそうです。

(2021年2月26日16時ごろ放送 news every.「ナゼナニっ?」より)

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