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接種後アナフィラキシーの女性 既往あり

2021年3月8日 11:10

新型コロナウイルスのワクチンを7日に接種した30歳代の女性が、アナフィラキシーを起こしたとして、厚生労働省に報告がありました。女性の症状は、薬の投与後、改善したということです。ワクチン接種後のアナフィラキシーとしての報告は3例目です。

厚労省によりますと、7日、30代の女性が、新型コロナウイルスのワクチンを接種しておよそ5分後、せき、息苦しさ、のどの違和感などの症状を呈したということです。薬を投与し、症状は改善しましたが、経過観察のために入院したということです。

女性は、過去に、食物、動物及び殺虫剤によるアナフィラキシーを起こしたことがあるということです。

担当した医師は、ワクチンとの関連があると評価し、厚労省に報告しました。

厚労省の医薬品等の安全対策調査会の岡明会長は、「本ワクチンではアナフィラキシーの既往のある場合には、特に接種後に注意をすることとしており、本事例でも観察の上で適切な対応がなされている。今後情報を収集した上で、アナフィラキシーに該当するかどうかや、接種後の対応方法を含め審議会で検討したい。」とコメントしています。

また、厚労省の予防接種・ワクチン分科会副反応検討部会の森尾友宏会長は、「3事例目の報告だが、全ての症例が女性であることは、欧米での先行報告と合致している。4万6000人接種の時点では、欧米の報告に比して頻度が高い印象であるが、事例の蓄積で日本におけるアナフィラキシーの頻度を明らかにし、発症者の背景などについて解析することが重要になる。引き続き、重いアレルギーの既往の記載、接種後の観察と、適切な対応体制について徹底する必要がある。今までの事例については、次回の審議会にて検討、評価を行う」とコメントしています。