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津波で全壊の気仙中学校…震災遺構へ 岩手

2021年3月11日 11:49
津波で全壊の気仙中学校…震災遺構へ 岩手

東日本大震災では、1万5900人が亡くなり、今も2525人の行方が分かっていません。また、震災に関連して亡くなった人は、3775人にのぼっています。震災から10年。東北各地それぞれの「今」をお伝えします。

岩手県沿岸部の最も南に位置する陸前高田市。市の中心部を流れる気仙川の河口に立つ「陸前高田市立気仙中学校」です。震災当時、3階建て校舎の屋上をさらに上回る、およそ14メートルの高さにまで津波は押し寄せていました。

時計が指し示す時刻は午後2時46分、10年前、非常に大きな揺れを感じたその時から、今もとどまったままです。校舎の2階にある職員室だった場所も、その面影はほとんどなく、破壊の跡がみられるばかりです。

震災当時、生徒と教職員は体育館で卒業式の予行演習をしていましたが、すぐ高台に逃げて無事でした。しかし、校舎は津波で全壊、10年たった今も被災直後の姿を今にとどめています。

東日本大震災で、岩手県内では5145人が犠牲となり、1111人の行方が今も分からないままです。

この校舎は「震災遺構」として今年5月に一般公開されます。