東日本大震災10年 避難生活続く福島県民
巨大な津波が東北を襲った東日本大震災の発生から、11日で10年になります。福島第一原発事故の影響に苦しむ福島県民は、今もなお、3万5000人以上が避難先での生活を続けています。
10年前の2011年3月11日に起きた東日本大震災では、1万5900人が死亡し、今も2525人の行方がわかっていません。また、震災に関連して亡くなった人は、3775人にのぼっています。
福島県によりますと、福島第一原発事故の影響が続く福島県民は、10年たった今でも、3万5690人が県内外での避難生活を強いられています。
福島第一原発の廃炉作業では、3号機の燃料プールから核燃料を取り出す作業が先月に完了したところです。最難関である溶け落ちた核燃料、“燃料デブリ”の取り出しは来年にも試験的に極少量から開始する予定です。
敷地内のタンクに溜まり続ける処理水について、国は薄めて海に放出することを検討していますが、漁業関係者からの懸念の声もあり、結論は出ていない状況です。
一方、先月13日に、宮城と福島で震度6強を観測する「余震」とみられる地震が発生するなど、東日本大震災の影響は今も続いています。
11日は、両陛下や菅総理大臣が出席し政府主催の追悼式が行われるほか、各地で、犠牲者を悼む催しが行われます。