“防災グッズ”関心は? 検索データで分析
大規模な災害が起きるたびに、わたしたちの防災意識は問われます。東日本大震災から10年で、どう変化したのでしょうか。ヤフーの検索ビッグデータを使い、防災グッズへの関心を調べると、最近は“あるもの”への関心が高まっていることが分かりました。
■震災を挟んだ地域別の変化は
有働由美子キャスター
「この10年で防災意識は変わりましたか」
廣瀬俊朗・元ラグビー日本代表キャプテン(「news zero」パートナー)
「大きく変わりましたね。11日も息子と、津波の映像を見ながら準備の大切さや、どういったリスクがあるのかなどを、あらためて話しましたね」
『news zero』は国内ユーザー約8000万人のヤフーと組んで、検索データなどから防災グッズに関して分析しました。
都道府県ごとの防災グッズへの関心の高さを色で表すと、大きな変化が見えてきました。東日本大震災前は、南海トラフ巨大地震が懸念されている静岡から四国地方にかけて関心が高かった一方、震災があった2011年には東北地方など太平洋側全体で関心が高くなりました。2020年は豪雨災害のあった九州なども含め、全国的に関心が高くなっています。
有働
「やはり『じぶんごと』になると、関心は高くなりますかね」
■商品のワード ランキング化で…
同様にヤフーのデータから、防災グッズについて、ヤフーショッピングで販売されている商品名に出てくる特徴的なワードをランキング化しました。震災翌年の2012年は、「転倒防止」「簡易トイレ」「充電」など、基本的な防災グッズが多くなっています。
廣瀬
「だいたい準備できているなと思いましたが、トイレがまだですね。子どもが小さいので子ども用の寝袋を用意しています」
■2020年に一変。上位を占めるワードは
このランキングは、2020年になると一気に変わります。2012年に1つも入っていなかった「あるもの」に関連するワードが上位を占めるようになります。
廣瀬
「マスクや除菌グッズですかね」
非常食、保存食、味、パンなど「食」に関連するキーワードです。2020年の商品の傾向を詳しく見てみると、「7年保存」や「おいしい」「1人用」「2人用」「野菜」といったワードが出てきました。
有働「確かに、最近いろいろな種類があります。便利になっていますよね」
開けてそのまま食べられて7年も保存できる、おいしさにこだわった「野菜ごはん」や、5年半以上保存できて噛むことが難しい人向けの「やわらか食」など、さまざまなニーズに対応する非常食が最近、出てきています。
日本防災士機構の橋本茂事務総長は「使用期限もありますので、できれば季節ごと、最低でも年に2回は防災グッズの見直しをしてほしい」と話しています。
(3月11日『news zero』より)