「あの日、なに食べた?」検索データで分析
news zeroでは、この震災10年を、国内8000万人のユーザーがいるヤフーの検索ビッグデータから分析しました。
【協力 ヤフー・データソリューション】
震災直後は、物流が途絶えたり、買いだめがおきたりしてスーパーやコンビニの商品棚がからっぽになり、なかなか食べ物が手に入らなかったことがありました。特に被災地では、みなさん手元の食材で工夫しながら食事していました。
そこで、震災直後の1週間に、みなさん何を食べたのか。
被災3県で「レシピ」という言葉と一緒にヤフーで検索されたワードを、「伸び率」でランキングにしました。1位から10位までの結果は以下の通りです。
1位:小麦粉 パン
2位:小麦粉料理 薄力粉
3位:非常食
4位:地震 保存食
5位:簡単 ピザ
6位:炊飯器 料理
7位:災害
8位:サバ缶
9位:小麦粉 薄力粉
10位:簡単 牛すじ煮込み
1位、2位、9位に登場したのは「小麦粉」です。実際に被災地で小麦粉を使った料理をした方を取材しました。
宮城県仙台市の男性が震災7日目に食べたごはん。
小麦粉を水でこねて、塩コショウをしてホットプレートで焼いて食べたそうで、正直、味は微妙だったということです。米がなくなり、買い物も難しいなかとりあえず自宅にあった「小麦粉」で飢えをしのごうとなったそうです。
日本災害食学会 飯田和子専門員は、「小麦粉は調理方法も多く、自宅の具材をまとめて食べることもできるので、検索数も多かったのでは」と分析していました。
そして、災害の時、いちばん簡単にできる小麦粉レシピが「お好み焼き」です。
小麦粉と水と卵があれば作れますし、もしあれば残り物の野菜などを混ぜてフライパンかホットプレートで焼けば完成します。ソースでもマヨネーズでも、ケチャップでも「あとから味付けや濃さを調節できる」のもメリットだということです。
家にある食材で一工夫。普段の生活で実践することは、災害のときにも役立ちます。