進化!おいしい非常食 ポテチにスイーツも
災害が起きた時に役立つ「非常食」。先週末の地震で、改めて中身を確認した人も多いと思います。実は、その非常食にポテトチップスやスイーツが登場。種類が増えているといいます。
小腹が空いた時、つい手が出るポテトチップス。自宅でお酒を飲む機会が増え…街には、おつまみとして選ぶという人たちも。
こうした需要に、宅飲み向けのポテトチップスも、先月から期間限定で発売されています。からあげ味の商品で、お酒にあうということです。
また、メーカー各社は、巣ごもり需要でポテトチップスの売り上げが伸びているといい、ポテトチップスの“進化形”も登場。ポテト生地で料理ソースを包んだ商品で、料理を食べた後のような満足感をもってほしいといいます。
実は、このポテトチップスがいま、災害時の備えとしても、注目されているのです。
19日に訪れたのは、板橋区役所。地下には山積みの段ボールがありました。段ボールに入っていたのは銀色の袋。中をみせてもらうと――
板橋区役所 地域防災支援担当係長・村山大介さん「ポテトチップスのり塩味です」
ポテトチップスを、区で行う防災訓練の参加者に、抽せんで配布する予定だというのです。
ポテトチップスは、区とメーカー、大学でタッグを組み誕生したもので、特に中身は変えておらず、パッケージを防災用にデザインしているといいます。
板橋区役所・村山さん「ポテトチップス1袋でも、十分に備蓄のはじめの1歩にできると。手軽に始められるというところをアピールしたい」
でもなぜ、ポテトチップスなのでしょうか。
板橋区役所・村山さん「ポテトチップス、実は6か月持つので、使ったら買い足すというかたちで回していけば、備蓄として使えるものではある」
ポテトチップスの賞味期限は6か月と、比較的長めに作られていて、手軽に非常食として活用できるというのです。
さらに、メーカーに話を聞きました。
湖池屋マーケティング部次長・野間和香奈さん「すべての機能が持たされているというわけではないが、ジャガイモと油と塩というのが中心になっているので、エネルギー源の補給としても使うことができるのかなと」
そして、こんな思いもあるといいます。
湖池屋マーケティング部次長・野間さん「避難している時って、いつもと違う環境で、いろんな不安がある中なので、少しでも笑顔になれるきっかけがつくれるというのは、お菓子が担っている1番大きなところかなと思うので」
また、非常食として活用できる、スイーツもあります。
アイスのあずきバーで知られる食品メーカーでは――
井村屋 商品営業企画部・土田麻依主任「プリンが冷蔵で日持ちがしないという常識から、常温で1年持たせるというところが特徴的で」
もともと、防災用に作られたわけではないといいますが、賞味期限が1年あるプリンを販売しているのです。
さらに、レモン味のゼリーや、わらび餅の賞味期限も1年間。
井村屋・土田主任「非常時だからこそ、ほっと一息、甘いものでついていただきたいという心の栄養というところを、なんとかご提供できるように頑張りたい」
来月には、野菜を濃縮したゼリーも発売する予定だということです。