唐揚げ界に戦国時代が“バーチャル“参戦も
新型コロナで家食が増える中、美味しくて家計にも優しい「唐揚げ」が、空前のブームとなっています。毎年、日本一を決める「からあげグランプリ」の決選投票が今、行われているのですが今年はその顔ぶれに変化が起きていました。
日本一の唐揚げを決める、からあげグランプリ決戦に残ったお店。しょうゆと米味噌を使った秘伝のタレに、隠し味の一味唐辛子を加えたこだわりの唐揚げです。
現在決選投票が行われている、からあげグランプリ。中間発表が先週行われ、株式会社GLUGが運営する、唐揚げ専門店は東日本しょうゆダレ部門2位につけています。
株式会社GLUG・畠山大毅さん「この夏、秋にかけて100店舗近くのオープンを予定しております」
実は、1店舗目は先月開店したばかり。日本唐揚協会によりますと今、唐揚げ専門店は全国で急増していて、1年前およそ2500だった店舗数は、すでに3000店を超えているといいます。
コロナ禍で、グランプリの顔ぶれにも変化が。都内の唐揚げ専門店。店の外を見てみると、唐揚げという文字が見当たりません。
この場所は正真正銘の居酒屋。なんと、営業している居酒屋のキッチンを唐揚げ専門店としても使う、バーチャルレストランなのです。居酒屋など希望する飲食店が、唐揚げ専門店にフランチャイズ加盟。既存の店舗を営業する傍らで、唐揚げのデリバリー店舗を営業する仕組みです。
あげたて本部・平石貴大部長「どこのキッチンのスペースでも、唐揚げを作る機材だったりスペースだったりというのはあるので、これだったらどんどん拡大していけるのではないかと思って唐揚げにしました」
コロナ禍で増えた自宅での食事に付け足すなど、唐揚げはテイクアウトの需要が伸びていて、参入する飲食店が増えているといいます。
唐揚げが、営業自粛などで打撃を受けた飲食店の救世主となるのか。ミシュランガイドに掲載された、湘南のフレンチレストランでも。
アッシュ×エム・代表取締役 相山洋明さん「行き所が少し困っていた鶏を、唐揚げにしてしまおうと」
新型コロナウイルスの影響で卸先がなくなった地元の養鶏場の鶏を、同じく売り上げが激減したレストランが真空調理。自宅で唐揚げを作れるキットにして、先月から販売を始めました。家庭で揚げるだけで、簡単にフレンチレストランの唐揚げを食べることができるといい、激減した売り上げの回復に期待を寄せています。
コロナ禍で注目されているのは、唐揚げだけでなく、あの「唐揚げのお供」の変化形。レモンそのもののような果汁と、酸味が感じられて、唐揚げとも相性抜群です。唐揚げにつけていただいたのは、チューブに入ったペースト状のレモンです。
ハウス食品・食品事業三部 三宅勇緒さん「唐揚げの登場頻度に合わせて、レモン(ペースト)の方の売り上げも連動しているのかなと」
家で唐揚げを食べるとき、レモンを切る手間が省けるほか、素手でレモンを搾ることが、はばかられる今、感染症対策としても人気が高まっているということです。