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3度目の「緊急事態」“強い措置”中身は

2021年4月23日 8:48
3度目の「緊急事態」“強い措置”中身は

政府は25日から来月11日まで、東京・大阪・兵庫・京都に3回目の緊急事態宣言を発出する方針を固めました。飲食店に「酒の提供の自粛」を求め、イベントは無観客とするなど「強い措置」とする方向で調整されています。国民が納得する中身やメッセージは出されるのでしょうか。

■期間はGW挟んだ17日間に

有働由美子キャスター
「東京都の小池知事は22日の会見で、2週間後の新規陽性者数が2000人に達すると都の専門家が試算したフリップを示しました。すべての感染例が変異ウイルスの『N501Y』に置き換わった仮定ですが、こうなる前に、緊急事態宣言を出すというものです」

小栗泉・日本テレビ解説委員
「期間は4月25日から、ゴールデンウイークを含む5月11日までの17日間です」

■政府高官「強い措置、長くできない」

有働
「政府の分科会の尾身会長は、緊急事態宣言は『最低3週間必要』と言っていましたが、約2週間になったのはなぜでしょうか」

小栗
「政府高官は、『強い措置を取ろうとしたらそんなに長くはできない』と話していて、今回、官邸としては強い措置を集中的に、できるだけ早く行いたいという考えのようです。その『強い措置』の中身ですが、飲食店については、酒類の提供を自粛することを求める方向で、カラオケ店は休業要請の方向で調整しています。一方、酒類の提供やカラオケ設備のない飲食店については、夜8時までの時短営業を要請する方向です」

有働
「今回はすべての飲食店が酒の提供自粛を求められることになるとすれば、かなり厳しいですね」

小栗
「そうですね。また生活必需品の販売を除く商業施設やテーマパークなど、多くの人が利用する床面積1000平方メートルを超える施設にも、休業を要請。ただ、百貨店でも食料品売り場は営業しても良い、というイメージです。イベントは原則として、社会生活維持に必要なものを除いて無観客での開催を求める方向といいます。一方、休業要請の中身についてある与党幹部は22日夜、『まだ詰めの作業をやっていて、徹夜で議論するようだ。休業への協力金の財源の問題もある』と話し、まだ変わる可能性もあるようです」

■廣瀬さんに聞く 無観客開催は?

有働
「スポーツなどのイベントも原則、無観客ということですが、どう見ますか?」

廣瀬俊朗・元ラグビー日本代表キャプテン(「news zero」パートナー)
「私自身も、5月半ばのイベントが1つ中止になりました。ラグビーのトップリーグも佳境ということで、ファンとしては残念でしょうが、経営サイドとしてはスポンサーや放映権の関係で、無観客でも実施してほしいのではないかなと思います」

有働
「3か月後にはオリンピック開催ですが…」

廣瀬
「ワクチン接種が世界的に(みて日本は)遅れていて、とても悩ましい状況ではあると思いますが、アスリートの立場からすると、みんなとても頑張っていますし、個人的には無観客でも実施してほしいという思いはあります」

有働
「休業要請を強いられるお店からは、『死活問題』という反発の声もあります。緊急事態宣言は3度目です。納得がないと、多くの人の行動につながりませんので、首相が、知事が、具体的にどう伝えるのか。国民が注目しています」

(4月22日『news zero』より)

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