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“コロナ破綻”増加傾向 4月は最多に

2021年5月11日 8:29
“コロナ破綻”増加傾向 4月は最多に

飲食業を筆頭に、新型コロナウイルスによる破綻の増加傾向が鮮明です。過去最多の4月は150件を超えました。都内の駅前ビルを定点観測すると、ほとんどの飲食店の看板がなくなっていました。破綻の原因を調べる、東京商工リサーチの調査員に同行しました。

■コロナ失業…「宣言」決め手に

10日、東京・ハローワーク渋谷前。新型コロナウイルスの影響で売り上げが減り、勤め先そのものが無くなってしまった人に話を聞きました。

元アパレル店員の女性(30代)
「コロナの影響で店が閉まってしまって、転職の活動をしています」

閉店の決め手は、3回目の緊急事態宣言だったといいます。

元服飾メーカー営業(30代)
「コロナが直接的な理由による事業の解散、会社の解散による解雇です。ただ、自分が生きていくためには、どんどん自分を変えていかなければいけない」

■コロナ破綻 初の「月150件」超

東京商工リサーチの最新の調査によると、10日午後4時現在、これまでに判明したコロナ関連の破綻は、全国で1448件。月別では3か月連続で過去最多を更新し、4月は初めて150件を上回り、154件でした。

業種別(負債1000万円以上)でみると、飲食業が最も多く251件となっています。そこに建設業(120件)、アパレル関連(116件)、ホテル・旅館(78件)と続いています。

■駅前ビル 飲食店が軒並み“撤退”

東京・水道橋駅前の商業ビルの、去年2月と今年5月10日の様子を比べてみました。各階には飲食店などが入っていましたが、この約1年3か月の間に、ほとんどの看板が取り外されていました。

ビルの管理会社
「コロナが、飲食店が撤退するトリガー(引き金)になった」

近くの会社に勤務する方は「特にここら辺、ビジネス街なんで、在宅(勤務)が増えたんで、たぶん(飲食店の)利用者がそもそも減ってしまった」と話します。

■調査員に同行 破綻の引き金は…

破綻した原因を調べる、東京商工リサーチの調査員に同行しました。調査員は「会社の方がいらっしゃればお話を伺ったり、その周辺で取材を進めたりします」と話します。

かつてバーがあった場所を訪ねると、すでに別の飲食店が入っていました。調査員は「オーナーをされていた方に伺いましたが、オープンしてまもなく、新型コロナの感染が広がったということで…」と話します。

バーは一昨年にオープンしましたが、去年6月、店が軌道に乗る前に撤退を余儀なくされたということです。

調査員が続いて向かったのは、廃業した古書店。店内では、破産管財人が、本など換金できるものを整理していたといいます。調査員は「事業がもともと苦しい中で、コロナの影響もあり、店舗を閉めざるを得なくなったと(聞いた)」と明かしました。

(5月10日『news zero』より)

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