水道の“蛇口”が大量に盗まれる 原因は?
神奈川県・相模原市の団地で水道の蛇口が大量に盗まれる事件が発生しました。神奈川県で相次ぐ蛇口の盗難。取材した業者によりますと、水道の蛇口に使われている銅が値上がりしているということです。
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Q.ないですね?
団地の住人 大川賢人さん
「見事になくなっちゃっていますね」
神奈川県相模原市の団地に設置されていた共用の水道。蛇口がなくなっています。さらに…
Q.こちらの蛇口も?
団地の住人 大川賢人さん
「取られていますね」
警察によりますと、蛇口が消えたのは先週木曜日(5月20日)の夜から翌朝にかけての時間帯。136個もの蛇口がなくなったといいます。被害総額はおよそ13万6000円。
団地の住人
「手を洗うのに困っちゃうんですよね」
また、蛇口近くには住人らが大切に育てている花壇があります。
団地の住人 大川賢人さん
「水あげる手段がなくなってしまった」
蛇口が使えず、男性は3階自宅と花壇を何往復もして水やりを行っています。
団地の住人 大川賢人さん
「ペットボトルを持って、往復の繰り返しです。4~5往復くらいしてますね。これだけでどれだけ体力と時間が使われるかって思うと正直つらいところありますね」
実は、神奈川県内では同様の被害が相次いでいます。隣の厚木市では、3月下旬から九つの公園の19個の蛇口が…。平塚市の公園でも、五つの蛇口が盗まれています。なぜ、蛇口の大量盗難が続いているのでしょうか。
一つの要因として考えられるのが…
日金 最首顕一代表取締役
「金属が高騰すると必ず盗難被害が出ると思います」
こう答えたのは金属のリサイクル業者。一般的に、水道の蛇口には多くの銅が含まれていて、その価格が高騰しているというのです。
日金 最首顕一代表取締役
「現在の(銅の)価格は今までで考えると史上最高値。(1kg)400~500円が相場だったように思うんですけど、今は1000円以上になっている」
高騰の理由は、新型コロナから回復傾向にある海外諸国の需要。この業者は、盗難品の買い取りを防ぐため、買い取りの際、身分証の提示や入手経路を確認しています。
団地の136個の蛇口は誰が持ち去ったのか。警察は、窃盗の疑いで捜査しています。