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五輪の感染対策 運営統括に聞く3つの疑問

2021年6月14日 20:29
五輪の感染対策 運営統括に聞く3つの疑問

東京の新型コロナウイルスの新規感染者数が下がりきらないなか、東京オリンピック・パラリンピックの開催が迫ってきました。その大会運営を取り仕切る、大会組織委員会の中村英正氏に14日、日本テレビがインタビューをしました。大会に向けて気になることをいろいろ聞きました。詳しくお伝えします。

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■観客は…「20日前後には判断したい」

まずは、東京の感染者数ですが、12日(土)の東京の新規感染者が前の週を上回りました。それまで29日連続、前の週を下回っていたのですが、30日ぶりに増加に転じました。13日(日)は、また前の週を下回ったのですが、なかなか下がりきらない状況です。

ピークより、少しは下がってきたとはいえ、気を抜いてはいけないのですが、13日午後3時台の人出は、6日(日)と比べて、渋谷センター街でプラス13.5%、新宿駅周辺でプラス6%となりました。一方、原宿駅周辺でマイナス19.5%など、減少したところがあったものの、データが公開されている22地点のうち、半分以上の13地点で増加していました。大幅に増えた地点はなかったものの、全体として増加傾向となっています。

そのような中、東京オリンピックの開会式まで、あと39日。観客を入れるのか、無観客で行うのかで、人流は大きく変わってきます。どうなりそうなのか、13日、組織委員会の副会長が次のように述べました。

大会組織委員会・遠藤利明副会長
「(今月)20日前後ぐらいには、観客をどういう形でお願いするか、無観客の話もあるし、願わくばフルスタジアムですが、なかなか難しいという中で、専門家の意見、あるいは科学的な知見をしっかりと決めて、入場観客の上限について決めていきたい」

今月の20日前後には、観客をどうするか判断したいということです。観客の上限が決まっていない中ですが、組織委員会は現在のチケットの販売状況などから、都内の人流について試算を出しました。それによると、テニスの女子シングルス決勝や、バドミントンの男子ダブルス決勝などが行われる「7月31日(土)」が、都内の人流のピークと見込んでいます。

この日の都内の観客は「およそ22万5000人」で、それに、海外からの大会関係者「およそ5万9000人」などを加えると、大会開催に伴う活動人数は、「およそ34万人」に上るとしています。人の流れが活発になるということで、新型コロナウイルスの感染対策の徹底が必要となります。

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■大会運営の統括・中村英正氏に聞く「感染対策」

新型コロナウイルスの感染対策“最後の詰め”はどうなっているのでしょうか。14日、日本テレビが、東京オリンピック・パラリンピックで大会運営の統括を務める中村英正氏にインタビューを行いました。

大会組織委 大会運営統括・中村英正氏
「(五輪は)大きなイベントでありますので、通常のルールでは、はみ出してしまうところがありますので、そこはきちんと個別に議論しなきゃいけないと思っています。細かなところですね。詰め切っていないところがありましたので、そこをきちんと説明するのがポイントです」

アスリートなど大会関係者に向けた「プレイブック」と呼ばれる行動ルールを示したものの最新版が、15日に出されるということです。中村氏もプレイブックの制作に携わっているということですが、この中には、競技での感染対策も書かれています。

●選手へのインタビュー

アナウンサーやインタビュアーなどは、選手から「2メートル以上」の距離を保つために、必ず「ブームマイク」を使用。(ブームマイクとは、長竿のようなマイクのこと)

●1人の選手に対するインタビュー

時間は約90秒以内。すべてのインタビュアーはマスク着用。しかし、選手はインタビュー時に外すことができる。

●表彰式

選手はマスクの着用が求められる。

表彰台にあがって選手がメダル授与されるときは、一番いい顔なので、ぜひ見たいのですが、これは残念。コロナ禍でのオリンピックでは、仕方ないのでしょうか…。

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■入国後の行動管理や検査体制はどうする?

コロナ禍で行われる世界初のオリンピック。気になることがたくさんありますが、3つの疑問について中村氏に聞きました。

1.入国後の行動管理は?

まず、海外の大会関係者は、入国後14日間、厳しく行動が制限されるのはお伝えしてきた通りです。行動計画書に記載のある場所以外の移動はできません。公共交通機関の使用は禁止などと定められています。

2.GPSで大丈夫?

持参したスマホのGPS(=衛星利用測位システム)をオンにしておくことも必要です。これは常に監視するわけではなく、問題があれば、履歴を確認できるようにするためです。

これらについて、大丈夫なのかとの不安の声もあり、「最初の3日間」は特に厳しく見ていきたいとしています。その中で、まだ検討中ですが、誰かが「帯同する」とか、GPSで行動を「監視する」ということも考えているということです。

3.検査体制は?

選手からは検査についての意見が多く出たようです。選手は毎日検査を受けるのですが、陰性ならば安心が得られる一方で、結果は何時に出るのか、その日の試合には出られるのかなど、不安もあります。そこで、どういう手続きを進めていくかを「時間単位」でイメージできるよう、15日に出る予定の新しいプレイブックには載せるということでした。

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15日に最新版が出される予定のプレイブック。選手と関係者が戸惑ったり、現場で誤解が生じて混乱したりすることがないように、しっかり内容を周知させることが重要です。

2021年6月14日16時ごろ放送 news every.「ナゼナニっ?」より

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