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“高齢者”以外にも…“職域接種”準備進む

2021年6月15日 21:03
“高齢者”以外にも…“職域接種”準備進む

ワクチン接種を巡っては今、職域接種の準備が着々と進められています。さらに、職域接種が始まることで企業から問い合わせが増えているものが…

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15日、ワクチンについて都内で若者に聞いてみると…

大学生(19)
「早く打ちたいです。若い人の方がきっと今、外に出るじゃないですか」

14日に接種券が届いたという中野区に住む大学生は…

中野区に住む大学生(22)
「早いなと思ってビックリしちゃった」

中野区では16歳から64歳までの接種券を発送済みで、早ければ6月28日から予約でき、接種することも可能なのです。

中野区に住む大学生(22)
「(Q.予約とかって?)しようとは思ってます。できれば早めに打ちたい」

20代会社員は…

20代会社員
「職場でみんな全員接種するみたいな、(職域接種が)来月くらいみたいな感じで」

職域接種が始まるといいますが…

20代会社員
「まだ様子見てて(副反応の)問題がなければ、接種することも考えている」

高齢者以外へも加速するワクチン接種。65歳以上を対象に進められてきた大規模接種会場でも、全国の18歳から64歳の接種券を持っている人を条件に、接種を行う方針だということです。(基礎疾患がある人・高齢者施設で働く人が優先)

「職域接種」の準備も進んでいて、河野ワクチン担当相はソフトバンクの接種場所を視察。ソフトバンクでは、従業員などの他に、その家族も対象におよそ10万人規模で来週月曜日(21日)から接種を始める予定です。

大手商社の伊藤忠商事には15日午前、ワクチンが到着。1200回分が冷凍庫へと搬入されました。

接種が始まるのは来週月曜日(21日)からの予定で、その対象者は社員や警備員らおよそ7500人。そのため…

伊藤忠商事・ワクチンチームリーダー 高橋佑平さん
「職域接種のために作った予約システムです」

インフルエンザの予防接種のシステムをベースに予約システムを構築。予約時に問診票を入力してもらうことで当日、スムーズに行えるとしています。

伊藤忠商事では、隣接する保育所、いわゆる企業内託児所の保育士も接種の対象者としています。

保育士歴10年 植田沙也佳さん
「早く接種して、私自身も安心してお子さまをお預かりできると思いますし、保護者の方にもご安心いただけると」

来週月曜日(21日)に1回目のワクチンを受ける予定だということです。

「職域接種」の準備が進み、需要が伸びているモノもあります。

埼玉県にある物流会社で山積みになっていたのが、大量に製造されている保冷バッグ。

スギヤマゲン・機能容器事業部 藤井健介部長
「保冷バッグが保管されています」

電源がなくても、特殊な蓄冷材を入れることで、12時間以上、一定の温度管理が可能で、ワクチンの保管や輸送に使えるといいます。

スギヤマゲン・機能容器事業部 藤井健介部長
「職域接種が始まって、徐々に問い合わせが増えてきている」

進むワクチン接種の動き。都内の飲食店で話を聞いてみると…

魚一商店 吉崎正博店長
「僕らはまだ(接種券が)来てないので、来れば予約とって打ちにいきます。かかるリスクは高いとは思うので」

都内を中心に6店舗ある飲食店。およそ130人いる従業員については、自治体などでのワクチン接種をお願いしているといいます。

そして、「接種」とともに望んでいたのが、酒類の提供ができるようになるかということです。

魚一商店 吉崎正博店長
「これが生ビールとハイボールのサーバーですね。結構、使ってないですね」

この飲食店では4月末からの緊急事態宣言期間中、酒を提供せずに営業を続けてきたといいます。

魚一商店 吉崎正博店長
「お酒販売は、したいはしたいですけど」

宣言の期限まではあと5日。「ジューンブライド」で1年の中でも需要が高まる時期だという結婚式場は…

品川プリンスホテル 佐々木潤総支配人
「雰囲気だけはしっかりとお酒という感じで、ノンアルコールを提供しています」

客席を間引き、アクリル板を設置するなど、対策をしているものの、ノンアルコールでの結婚式という影響もあり、6月の件数は例年より3割ほど減っているといいます。

品川プリンスホテル 佐々木潤総支配人
「正直なところは、アルコール解禁になってくれる方がいいと思っていますし、お客さまもそれを一番望んでいると思っています」

6月末の土日にも予約が入っているため、宣言が解除されるか、酒が提供できるか、気がかりだと話していました。

宣言の解除や酒の提供の扱いになどについて、政府は17日・木曜日にも方針を決め、菅首相が会見を開き、説明する見通しです。