におい気になる梅雨…「生ゴミ」活用の動き
梅雨のこの時期、避けられないのがゴミのにおいです。今このゴミを有効に活用する動きが広がっています。
■雨とともに気をつけたい“梅雨時”のゴミ
雨は降っていなくても、傘があると安心なこの季節。例年より梅雨明けが遅れている沖縄では、記録的な大雨にも見舞われています。そんな中、梅雨の雨とともに気をつけたいのが“梅雨時”のゴミです。ゴミ袋がびしょ濡れになってしまい、収集作業も一苦労。
作業員
「雨で濡れて、ちょっとつかみづらいなというのはありますね。手がすべって落としてしまい、袋を割ったりしないようには気を使います」
さらに、ただでさえ新型コロナで感染予防に気をつかう中、梅雨のこの時期に避けられないのがゴミの嫌なニオイです。
練馬清掃事務所 星野光夫作業係長
「特に今の時期については、ゴミは当日の朝に出していただくようにお願いをしております」
■予想以上の売れ行きのモノとは?
捨てる側も収集する側も悩ましい梅雨時のゴミですが、自分で解決する人も増えているようです。東京・八王子にあるDCMホーマック・八王子みなみ野店で、予想以上の売れ行きだというのが、家庭からでる生ゴミなどから、堆肥が作れるコンポストです。
DCM 広報・CSR室 佐藤義一さん
「今年の1~5月までで、前年比3割から5割まで伸びております」
(予想以上の売れ行きをみせているというコンポスト)
使い方は簡単。袋をはり、その中に生ゴミを投入したら、発酵促進剤をいれて1~2週間ほど放置するだけ。一次発酵が完了します。
佐藤義一さん
「途中、下のほうに液がたまりますので、こちらのコックの方で抜いていただければ“液体肥料”となります。コロナ禍で家でお食事をされる方が増えてきたことで、生ゴミを上手に活用して家庭菜園などにご利用される方が増えています」
袋に残ったゴミも、土に混ぜると肥料になるということです。梅雨から夏にかけては、ゴミのにおいを気にして購入する人も増えるといいます。
■“自然”の力を生かしたゴミの活用方法も
東京・世田谷区の下北沢駅のすぐそばにあるのが、「まちなかコンポスト」。近所の住民や飲食店関係者7人ほどで試験的に運用しています。中にいるのは…ミミズです。
下北線路街園藝部 斉藤吉司さん
「ミミズが生ゴミを食べて、フンにして出してくれるんですね。そうすると、それを肥料として使うことができます。」
1週間で約3キロの生ゴミを堆肥に変えられるといいます。途中ミミズが脱走したりと、手探りのままはじめたコンポスト。
ゴミを捨てに来た人
「ミミズのコンポストは初めてだったんですけど、かわいいです。みんなでやれるっていうのが、私はいいなと思います。」
今後の目標はーー
下北線路街園藝部 斉藤吉司さん
「私たちが管理している植木鉢なんですけど、ミミズが分解した堆肥を混ぜて、植え替えの時に使う予定になっています。下北の緑を豊かにすることと、“自然の力”で土に返すっていうことを広めていきたいと思っております」
都会に緑を増やすきっかけになればと話しています。
(6月30日『news every.』より)