お盆を前に主要駅などに無料検査場を開設 帰省控える動きも…
5日、東京では新たに3万7767人の新型コロナウイルスへの感染が確認されました。東京都はお盆期間中の感染拡大を防ぐため、ターミナル駅などに臨時の無料検査場を開設しました。
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5日の朝、東京の品川駅で多くの人が並んでいたのは、5日からお盆の期間に臨時で解説した新型コロナウイルスの無料検査場です。(5日から18日まで)
無料検査を利用した人
「帰省するので、高齢の両親もいますし、心配だったので受けに来ました」
都は、帰省や旅行などで、重症化リスクの高い高齢者などと会う人に積極的な検査を呼びかけています。臨時の検査場は品川駅の他、東京駅など都内6か所で開設されました。(品川駅 東京駅 上野駅 池袋駅 新宿駅 バスタ新宿)無症状の人が対象で、都民以外も無料で検査を受けられます。
3年ぶりに行動制限のない今年のお盆。ただ、5日も東京では感染の拡大が止まらず、3万7767人の新型コロナ新規感染者が確認されました。
依然ピークも見えない中、お盆の行動に変化が出てきていました。
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来週から始まるお盆の期間。人の移動が多くなる時期ですが、行動制限はないものの、自主的に予定を変えたという人たちがいました。
――おじいちゃん、おばあちゃんの家に行きたいとか?
30代主婦
「先月末、予定していたんですけど、コロナも爆発していて、控えようかなって思っています」
40代自営業
「コロナもたくさん増えてきているので、全部行くのキャンセルして。本当は行きたい。毎日どっかに行きたい」
3年ぶりに千葉への帰省を検討しているという女性は…
30代会社員
「行く前に、みんなで検査してから行こうかねって話をしている。行った先で何かあったら、自分たちも嫌だし。向こうのご両親にも申し訳ないし。心の葛藤はぬぐいきれない」
行動制限が出ていないからこそ、自分たちで判断する難しさがあるといいます。
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こうした自主的な旅行控えの影響で、都内にある旅行会社からは、悲鳴が上がっています。
飛鳥旅行 村山吉三郎社長
「旅行客が来ないですから、当然売り上げがあがらない。経営は最悪の状況ですね」
本来、お盆の前後は予約が多い時期だといいますが、5日時点で予約数はコロナ前の20%ほどといいます。
さらに――
飛鳥旅行 村山吉三郎社長
「少ししか予約はないんですけど、その中でもキャンセルは出てしまった。学生の団体のキャンセルとかもありまして」
旅行会社は、全国旅行支援が延期になった影響も大きいと話し、国などに家賃補助など支援を求めています。
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帰省控えの影響は、全国に店舗を展開する花屋「日比谷花壇」でも。コロナ前の2019年7月と比べ、今年7月時点でお盆用のお花の注文数が2.3倍以上となりました。帰省先などに花を贈る人が増えているといいます。
現在はオンラインショップのみでの販売ですが、来週半ばからは店舗販売も始める予定で、店舗によっては購入後に配送も可能だということです。
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感染者数の急増による動きは、他にもありました。
生命保険大手の日本生命では、入院給付金の上限金額の引き下げを決断しました。これまで40万円だった上限を30万円まで減額します。理由は、医療保険の不正請求です。すでに感染しているのに、そのことを告知せずに契約したり、濃厚接触者になった後に契約したりした後、すぐに請求するケースが確認されたということです。
日本生命は、申告すべきことを申告せずに契約した場合には、給付金を支払わない方針だということです。