都議選 明確な勝者いない「痛み分け」か
自民党は、目標としていた公明党と合わせて過半数に届かず、一方、都民ファーストの会も、改選前より議席を減らすことは確実で、明確な勝者がいない「痛み分け」となりそうです。
今回の選挙戦は、前回「小池旋風」で躍進した都民ファーストへの票をどこが取るのかが注目されましたが、自民党は、第一党奪還をうかがうものの、都民ファや無党派層の票を取り切れず、失速感が否めません。
自民党幹部は、「最後の最後で小池知事にひっくり返された」「東京五輪や新型コロナ対策の菅政権への不満が表れたのではないか」と話し、秋までに行われる衆院選に不安を残す結果となりました。
一方、苦戦が予想された都民ファーストは、小池知事の入院による同情票や、最終日のサプライズ応援が議席維持の後押しとなりました。
小池知事は、今後、安定的な都政運営のため、自民・公明党とも一定の協力関係を結ぶとみられますが、自民と都民ファの関係は「水と油」で、都議会では混迷も予想されます。
ただ、小池知事としては、都民ファが一定の議席を守り、自公の過半数獲得を阻止したことは、「小池人気」を強く印象付け、都政での主導権と自らの今後の選択肢を維持しました。
そして、東京大会の後に小池知事が国政に転身するのかどうか、引き続きその動向も注目されます。