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これはひどい…盛り土のずさんな実態明かす

2021年7月9日 19:56
これはひどい…盛り土のずさんな実態明かす

静岡県熱海市で土石流が発生して10日で1週間となります。土石流のほとんどが盛り土の土砂だったことがわかっていますが、盛り土をした神奈川県の不動産管理会社の元社員が、日本テレビの取材に応じ、当時の経緯やずさんな実態を明かしました。

 ◇◇◇

「古い建物を解体した産業廃棄物も、いっぺんに持ってきてあそこに捨てていましたよ」と、こう話すのは盛り土をした不動産管理会社の元社員の男性。盛り土が作られた経緯について日本テレビの取材に応じ証言したのです。

盛り土をした不動産管理会社元社員「(周辺一帯を)宅地分譲しようというのが当初の計画だった。盛り土というよりも山になっているもので、ひな壇にするには一か所削らなきゃいけない。削った土を当初は谷に捨てていた」

さらに解体工事で出た産業廃棄物も、崩落した現場に捨てていたといいます。

不動産管理会社元社員「『いやーいろんなあれだけのもの捨てて、あの谷大丈夫なのかな』とか、そういうこと職人同士話していました。それでよっぽどのことやっているんだなと感じました」

また男性自身も現場を見に行くと。

不動産管理会社元社員「プラスチックの破片とか、木くず、タイヤ、うわさによるとトラックも埋めてあると。そういうものが露出していました」

――それを見たときどう思った?

不動産管理会社元社員「これはひどいなとそれは思いましたよ。これが下まで崩れたら大変な問題だと感じました」

さらに解体現場の廃棄物の処理にも、ずさんな実態が。

不動産管理会社元社員「(県からの指導で)『ガラ(産業廃棄物)を10だせ』という話になったときに、形だけでもやっておこうと、そのうちの2だけだして。あとはまた資金ができたらやりますよと、それでそのまま放置しちゃう、そういうやり方」

今月3日崩落直後に撮影された映像では、斜面からは大量の水があふれ出ているのがわかります。被害を拡大させた盛り土ですが元社員の男性は。

不動産管理会社元社員「今回の犠牲になった方に(会社の代表が)素直に出てきて、謝罪することが一番大事なことじゃないですか」

そして、土石流現場では夕方になり強い雨が。午前中には小規模な崩落が確認され、安否不明者の捜索は時折、中断しながら続けられています。

これまでに9人の死亡を確認。21人の安否がわかっていませんが、9日は現在のところ新たな発見には至っていないということです。

土石流現場近くの住宅では。

住民「ほとんど出ない。全然出ない」

市によりますと、現在も993軒で断水が続いているといいます。

住民「上にある給水所に何回か」

現在は隣に住む80代のおばの分も含め1日3回ほど給水所で水をくみに行っているといいます。

激しい雨となっている熱海市。10日以降も不安定な天気が予想され、晴れていても急に雨になる可能性もあり引き続き厳重な警戒が必要です。

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