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ワクチン「ペース抑えて」…国が要請のナゼ

2021年7月10日 9:22
ワクチン「ペース抑えて」…国が要請のナゼ

■ペース加速 「130万回超」の日も

ワクチン接種をめぐり、河野担当相から9日、「接種スピードが速い自治体においては最適化に向けてお願いをしたい」という発言がありました。つまり「ペースを抑えて」という意味です。

首相官邸と厚生労働省のデータを基に作成した、全国の1日あたりの接種回数のグラフを見ると、政府が目標としていた「1日100万回」は6月にクリアし、多い日は130万回を超えるなど、ペースは大きく上がっていました。

■接種抑制「半分以下」の自治体も

それにもかかわらず河野担当相が「抑えて」と言うのは、4~6月の3か月間で1億回分あったファイザー製のワクチンの供給が、7~9月は7000万回分と3割減るためです。
極端にペースが速い自治体では「在庫のワクチンも使い切って一気に接種ペースが下がってしまう」として、国が待ったをかけた格好です。

ただ、自治体は困惑しています。関東のある自治体は、ワクチンの供給量に合わせて、1日の接種数を当初の半分以下にするといいます。
担当者は「増やせと言われたから態勢を強化したのに、急に減らせと言われてもどうしたらいいのか」「自治体が対応できるよう、国は供給スケジュールをもっと早く示してほしい」と話しています。

(7月9日『news zero』より)