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「抗体カクテル療法」その効果と課題は?

2021年8月6日 19:10
「抗体カクテル療法」その効果と課題は?

新型コロナウイルスの感染が拡大する中、新たな治療薬の投与が始まっています。2種類の薬を混ぜて投与する「抗体カクテル療法」です。その効果と課題は?

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入院患者を多く受け入れる都内の新型コロナ専用病院。(東海大学医学部付属東京病院)

医師
「中等症の人が家で苦しんでいる」

医師
「救急車の依頼があったときは、極力とるようにフォローしよう」

音楽講師の40代の男性は1回目のワクチンを接種したおよそ2日後に発熱し、感染が判明。発症5日目で入院しました。

音楽講師 男性(40代)
「(レッスン中)自分はマスクつけているんですけど、生徒はマスクをつけていない時もあったりとかして」

診断は、新型コロナによる中等症の肺炎。医師が提案した治療は、7月に承認されたばかりの軽症・中等症向けの「抗体カクテル療法」です。

医師
「軽症から中等症の間の患者さまで、発症から7日以内となると、カクテル療法の1番の適用となるんですね」

「カシリビマブ」と「イムデビマブ」、2つの薬を混ぜて点滴で投与する抗体カクテル療法。

新型コロナウイルスは、体内の細胞と結合し、細胞内に侵入して増殖します。抗体カクテル療法では、2種類の抗体がウイルスと結合。細胞への侵入を阻止して、ウイルスの増殖を防ぎ、重症化や死亡のリスクを7割減らす効果があるとされています。

この病院では初めてとなる抗体カクテル療法。

点滴の薬をおよそ1時間かけて投与。効果は1週間から10日後に期待できるといいます。

音楽講師 男性(40代)
「(Q.体調などにお変わりないですか?)まったくないです」

一方で、課題もあります。日本では抗体カクテル療法の対象者は入院患者のみ。国は中等症は入院とする方針ですが、軽症と中等症の一部については自宅療養が原則となり、使用できません。

また、発症から7日以内の投与が効果的とされているため、自宅療養者にも早い段階で投与すべきとの指摘もあります。

東海大学医学部付属東京病院・新型コロナ対策調整室長 海老原明典医師
「訪問診療をやっている先生とか、様々な医師会の先生が協力できるような体制を整えて、大学病院から情報の発信と共有を一緒にやっていく」

重症化を防ぐため、新たな治療法を活用する医療体制の構築が急がれます。

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