モデルナに異物混入…専門家「影響ない」
新型コロナウイルスのモデルナワクチンに異物が混入したことが分かり、SNS上などでは不安視する声が上がっています。専門家によると、異物が体内に入る可能性は低く、過剰に心配しないことが大切といいます。原因究明や、正しい情報の発信が求められています。
■専門家に聞く…異物「リスク」は?
有働由美子キャスター
「新型コロナウイルスのモデルナワクチンに、金属片が混入した可能性がある問題が判明しました。異物が混入したロット番号が『3004667』で、『3004734』『3004956』が同じ時期、同じ工程で作られたものです。合わせて163万回分が使用中止となりました。接種券を見て、同じ番号だと思われた方は心配されたと思いますが、大丈夫なのでしょうか?」
小栗泉・日本テレビ解説委員
「2人の専門家に話を伺いました。ワクチンが専門の医薬基盤・健康・栄養研究所の保富康宏センター長は『今まで異物が入っていて、人体に影響が出たような重大事案は聞いたことがない』と話しています」
「感染症学が専門の国際医療福祉大学・松本哲哉主任教授は『ワクチンは注射器に詰める段階で確認する。そもそも注射針を通るような大きさではないだろうし、体内に入る可能性は低い』と言います。厚生労働省も『筋肉に打つため、異物が血管で詰まるリスクはない』と説明しています」
■SNS上で…妊婦ら「不安」の声
有働キャスター
「ということは、心配する必要は今のところないという意見ですね。ただSNS上では『腕痛いし頭痛がする。異物のせいじゃないか』『妊娠中で赤ちゃんや母体への影響も不安』という声も上がっています。この辺りはどうでしょうか?」
小栗委員
「松本主任教授は『頭痛やだるさなどは、これまでに確認されている副反応によるものだ。異物によるものとは考えにくい』、保富センター長は『妊婦さんやお子さんについても、影響はまずない』と、2人とも過剰に心配しすぎないことが大切だと話しています」
■廣瀬さん「原因など情報開示を」
有働
「今回の問題をどう感じていますか?」
廣瀬俊朗・元ラグビー日本代表キャプテン(「news zero」パートナー)
「友人の友人が当該のワクチンを打っていたのですが、早く打ってほしいと呼びかけられていたから接種したにもかかわらず、こうした事態になっていることに憤りを感じるという気持ちが伝わってきました。原因究明など、情報の正しい開示が必要だと思います」
有働
「情報、やはり大事ですよね。ワクチンの有効性と安全性を信頼して打った人たちを不安にさせる話なので、本当に丁寧に情報発信をしていただきたいと思います」
(8月26日『news zero』より)