「鬼かわいい」は「気になる」7割超に
文化庁は24日、昨年度の「国語に関する世論調査」の結果を公表しました。「鬼かわいい」といった表現は7割以上が「気になる」と回答しました。
■「鬼かわいい」「まるっとわかる」は「気になる」が6~7割台
この世論調査は、文化庁が社会の変化に伴う、日本人の国語に関する意識や理解の現状を調べたものです。
言葉遣いに対する印象についての問いでは、「めっちゃ」「じみに」「そっこう」「まるっと」「鬼」といった5つの言葉の使われ方について、気になるかどうかを調べました。
「とても」を意味する「めっちゃ」という言葉。「めっちゃおいしい」と使うことについて、「気にならない」と答えた人は8割以上に。
また、「そっこう」(=すぐ)を使った「そっこう帰る」、「じみに」(=騒ぐほどではないが確かに)を使った「じみに痛い」も約6割は気にならないとしています。
一方、「鬼」(=とても)を使った「鬼かわいい」は、7割以上が「気になる」という結果に。また、「まるっと」(=そっくり全部)を使った「まるっとわかる」も6割以上が「気になる」という結果になりました。
文化庁によると、「めっちゃ」「じみに」「そっこう」という表現については、「気になる」割合が年代によって差が大きく、年代が上がるに従って高くなる傾向がみられるといいます。
一方、「まるっとわかる」「鬼かわいい」については、全ての年代で「気になる」の割合が半数を超える結果でした。
■新型コロナ、マスク着用で変化。1位は「声の大きさ」
また調査では、新型コロナウイルスに関連した、生活の変化についての問いも設けられました。「マスクを着けると話し方や態度などが変わることがあると思うか」という問いでは、62.4%が「変わることがあると思う」と回答しました。
そのうち、変わる点として最も多くあがったのは、「声の大きさに気を付けるようになる」(74.1%)、次いで「はっきりとした発音で話すようになる」(57.5%)でした。
また、ウェブ会議やオンライン授業などに参加したことがあると回答した人(46.2%)のうち、気をつけている点として一番多かったのは、「話すタイミング」(58.4%)でした。また、「はっきりとした発音で話すようにしている」も53.6%と続いています。
調査は文化庁国語課が、全国の16歳以上の6000人を対象にして今年3月4日から29日まで実施したもの(うち有効回答数は3794人)。
■画像:文化庁国語課 2020年度『国語に関する世論調査』より