「破天荒」の本来の意味は?国語世論調査
正しく日本語が使われているのか。文化庁が毎年実施する国語に関する世論調査の結果が24日、公表されました。調査の結果、「がぜん」あるいは「破天荒」など、本来の意味とは違う意味で使われるようになった実態が浮かび上がりました。
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街の人にこちらの言葉「破天荒」の意味を聞いてみると。
50代会社員「とんでもないことをやった」
50代女性「非常識なのかな」
20代会社員「私が破天荒だねって言われます。なんかぶっ飛んでるみたいな」
中には、特定の人を思い浮かべる人も。
20代大学生「平成ノブシコブシの吉村さん。常識破りな人みたいなイメージあります」
“ぶっ飛んでる”や“常識破り”などが出ましたが、「破天荒」の意味としては、実は間違い、なんです。
「破天荒」。その本来の意味は「だれもなし得なかったことをすること」。
いつの間にか間違った使い方が浸透していました。
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続いてはこちらの言葉、「がぜん」。
本来は「急に、突然」といった意味で「仮眠をとったらがぜん元気になった」などと使われます。
19歳学生「よりいっそうみたいな」
70代「とてもって意味ですよね」
しかし、こちらも間違った使い方をしている人が多くみられました。
24日、文化庁が公表した「国語に関する調査」の結果。「破天荒」「がぜん」の意味について、6割以上の人が本来とは異なる意味だと答えているのです。
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さらに、今回の調査では“新しい言葉”も対象に。「とても」の意味で使われる「めっちゃ」は、およそ8割の人が使っても気にならないと回答。
「そっこう帰る」の「そっこう」やちょっとした痛みの時に使う「じみに痛い」の「じみに」については、6割以上が気にならないとしています。
一方で、とてもを意味する「鬼(とても)かわいい」は7割以上が「気になる」という結果になりました。
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さらにコロナ禍でマスク生活ならではの実態も。
50代「大きい声出さないと、会話するだけで疲れちゃう」
20代大学院生「カフェでアルバイトしているので注文とか、滑舌とかしっかり言葉をしゃべるように気をつけています」
顔を覆うマスクがあることで「声の大きさ」や「発音」「表情」を気をつけている人のが多いことがわかりました。
今回の調査では本来の言葉の意味の薄れや、コロナ禍でのコミュニケーションの変化が浮かび上がりました。