【独自】熱海・土石流“盛り土”社長を直撃
今年7月、26人の命を奪った静岡県熱海市の土石流災害。28日、遺族ら70人が災害の原因は盛り土にあったとして、土地の前の所有者である会社社長らを提訴しました。盛り土の真相を知る「キーマン」とみられるこの社長。日本テレビは28日、直撃取材しました。
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28日、午後3時過ぎ。
記者
「日本テレビです。違法性の認識はあったんですか?」
記者
「伊豆山の盛り土についてお答えください」
記者
「お答えいただけませんか?伊豆山の盛り土についてお答えください」
記者の問いかけに応じず、走り去った車。
後部座席で顔を覆った人物は、今年7月に静岡県熱海市で26人の命を奪った土石流災害の被害を甚大にしたとされる“盛り土”があった土地の前所有者です。
28日午前、神奈川県小田原市に現れた男性。
記者
「間違いない。(前所有者の男性が)小田原市の調査に立ち会っています」
遺族によって8月に業務上過失致死などの疑いで刑事告訴されています。
男性が社長をつとめていた小田原市の不動産管理会社は2006年に熱海市の崩落した土地を購入。
届け出の3倍の盛り土をしたほか、ほかの土地でも複数のずさんな開発工事を行ってきたとみられています。
小田原市内の土地でも条例に違反して土砂が搬入された可能性があり、28日、小田原市による調査に関係者として男性が立ち会ったのです。
これまで私たちの取材依頼に応じてこなかった男性。
記者
「伊豆山の盛り土についてお答えください」
真相を語ることはありませんでした。
一方、遺族ら70人は28日、土地の前所有者である男性と現在の所有者などに総額32億円の損害賠償を求める訴えを起こしました。
前所有者の男性らに対し、遺族は…
母を亡くした瀬下雄史さん
「まだ表に出てこないということは、やはり後ろ暗いところがあるから出てこられないんだろうと思っておりますし、謝罪がほしいわけではない、しっかり罰をおっていただきたいという思いだけ」