“台風16号の目”にカメラ入る 威力は…
大型で非常に強い台風16号。10月1日は関東などで警戒が強まっています。その台風の目の中に29日、カメラが入りました。
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埼玉・吉川市。2人の小さなお子さんを連れた女性が、スーパーで買い物をしていました。
20代主婦
「きょうは台風に備えて1週間分、ちょっと多めに買い物に来ました。その日(台風の日)は家に引きこもりなので、お昼ご飯とかも子供と一緒に楽しめるようにとは考えますよね」
近づく台風への「備え」。別の女性も…
20代主婦
「おとといも来たんですけど、台風が来るということで、子供が食べられるものと(家に)ないものをちょっと多めに買っておこうかなと。カレー作っておこうかなと思って、きょういっぱい作っておいておこうかなと」
このスーパーでは、「台風」が近づくと備えとしての“買い置き”で、売り上げがあがるといいます。
スーパーマルサン 齋藤元宏店長
「やはり台風などの時にはカップ麺などが非常によく売れていますね」
他にも缶詰やレトルト食品、火を使わずに食べられるパンなどが売れ筋だといいます。
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記者(沖縄・南大東島 午後2時ごろ)
「次から次へと波が押し寄せてきます」
列島に刻一刻と迫る大型で非常に強い勢力の「台風16号」。その強風域内にある沖縄の南大東島では強風が吹き荒れていました。(最大瞬間風速19.7メートル)
非常に強い勢力を保ったまま、10月1日には伊豆諸島に接近する台風16号。
その伊豆諸島では、「猛烈なしけ」などに厳重な警戒が必要です。
記者(東京・八丈島 29日午後4時前)
「食料品がほとんどなくなっています。こちらに張り紙もしてあります」
東京・八丈島のスーパーでは、すでに船が欠航となっていて多くの商品が届かず、欠品が続いているといいます。
買い物客
「何にもないから、あるものだけで、使えるものだけ買う。おそらくかなり被害は出ると思いますね、島の中でも」
店側も、10月1日は店を閉めるということです。
スーパーあさぬま 伊勢崎啓店長
「命にも関わるような台風なので、店を休業する」
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首都圏でも10月1日にかけて、「暴風」や「大雨」のおそれがある今回の台風。気象衛星で見てみると、台風の目がはっきりしていることが分かり、これは「勢力が強い」ことを示すといいます。
果たして、どれほどの台風なのか。
29日、日本テレビは名古屋大学などの専門家チームに同行し、航空機で「台風16号」のもとへ向かいました。「台風の目」に入り、直接、勢力を観測するというのです。
離陸から35分後。
記者(午前10時55分ごろ)
「早くも台風の雲が見えてきました」
青空との境に台風の雲が見えます。この雲は高さ15キロにもなるといいます。
記者(午後0時45分ごろ)
「これから、台風本体の雨雲に入っていきます」
台風の中を通過すること20分ほど。
記者
「上下左右に飛行機が強く揺れています」
ついに台風の目に到着。ここで専門家が取り出したのは、気圧のデータなどが観測できる装置です。
「落とします」
気象庁は午後3時時点で935ヘクトパスカルと推定していましたが、この観測では932ヘクトパスカルだと分かりました。
名古屋大学 坪木和久教授
「台風は勢力を維持していると」
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台風の接近を見越して、神奈川県内ではすでに休業を決めたところもあります。
店員
「台風の影響でお店、お休みいただくことに」
客
「そうなんですね」
耳まで柔らかいふわふわ食感がウリの食パン専門店です。
午後の食パンこれ半端ないって!橋本店 生江萌さん
「(10月)1日から3日までで3周年のイベントをやる予定だった。1日だけ台風の影響でお休みさせていただく」
イベントの予定がありましたが、台風が関東に最も接近する1日は臨時休業を決断したといいます。
午後の食パンこれ半端ないって!橋本店 生江萌さん
「どうにもできないことなので、しようがないとしか言えないですけど…」
気象庁は、暴風・大雨・高波などに厳重な警戒を呼びかけています。