「メッセージ性を込めて犯罪しないと…」被告が心情語る 大宮駅で無差別殺人も計画 京アニ裁判
36人が亡くなった京都アニメーション放火殺人事件の裁判員裁判で、13日も被告人質問が行われました。青葉被告は、京アニに裏切られた気分になったと、犯行に至るまでの心情を語りました。また、別の無差別殺人を計画していたことも明らかになりました。
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5日から始まった青葉真司被告(45)の裁判。幼いころ虐待にあった生い立ちや、若いころに人間関係につまずいた過去が明らかになるなか、京アニとのかかわりあいについて被告本人が語り始めています。
5日目の13日は、青葉被告が6年前に小説家を目指して京アニ主催の賞に応募したものの落選した時のことについて、弁護側から質問がありました。
青葉被告(45)
「作品を託す気持ちもありました。裏切られた気分になりました」
当時、インターネットの掲示板で京アニの女性監督と出会い、交流を深めていたと話している青葉被告。その監督との関係などもあり、「作品を託そう」という気持ちで賞に応募したといいます。
その後、自分の作品をインターネットの掲示板に投稿するも誰にも読んでもらえず、次第に堕落した生活になったといいます。一方で、京アニが世間で評価されていく状況を目の当たりにし、京アニに対してマイナスの感情が高まったといいます。
青葉被告(45)
「何らかのメッセージ性を込めて犯罪しないと(京アニから)離れられない」
また、裁判では、青葉被告は事件が起きる1か月ほど前に刃物6本を準備し、埼玉県の大宮駅で無差別殺人を計画していたことも明らかになりました。
駅まで向かったものの、「この程度の人の密集具合では、大きな事件にはならない」と思い、実行には至りませんでしたが、京アニへの恨みをつのらせていました。
裁判は14日も行われ、事件当日の状況について質問が行われるとみられます。