コロナ禍に利用者増の自転車…迷惑駐輪も
コロナ禍で、密になりにくく、利用が増えた自転車ですが、一方で「困ったコト」も増えているといいます。それは「迷惑駐輪」です。駐輪場ではない場所に、次々ととめられる自転車。11日朝も、線路沿いには多くの自転車が並んでいました。
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地震が起きた時や停電した時も。いざ困った時に活躍する乗り物。それが、自転車です。
都内の店では、およそ200台の自転車を取りそろえる中、たくさんの自転車が売約済みとなっています。
サイクルスポット桜新町店・久保田雅一さん「コロナになってからは全体的に自転車の需要は上がってまして」
コロナ禍で、自転車の売れ行きが好調に。特に、電動タイプが人気だといういうことです。
また、自転車の需要の高まりを受けて、値上げするメーカーも。「ブリヂストンサイクル」は自転車などを今月から最大12%値上げ。原材料の高騰などを理由としています。
サイクルスポット桜新町店・久保田雅一さん「値上がりになったとしても需要は高まっていくと思う」
日本マーケティングリサーチ機構が発表した調査によりますと、コロナが流行する前と今では、移動手段に電車を利用する人がおよそ10%減る一方、自転車を利用する人はおよそ5%増える結果になりました。“人との接触”を避けたいという狙いがあるとみられています。
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古い自転車を買い替えたい時に便利なのが、下取りサービス。バイチャリ中目黒店では、愛用の自転車を査定してくれます。例えば、10年前に8万4000円だったクロスバイクの査定額は2万6000円に。より高く買い取ってもらえるポイントは。
バイチャリ中目黒店・國井北斗店長「雨風が防げる場所(に保管)。金属パーツはさびやすいので、その辺りがポイントになってくる」
売ったお金で、店頭に並ぶ中古品を買う人もいるといいます。また最近では、修理の依頼も増えているということです。
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一方、自転車を利用する人が増えるとこんな困ったことも。
千葉県市川市のとある場所。早朝、駅前に自転車で乗り付けると、次々ととめていきます。実はここ、正式な駐輪場ではなく、近隣住民が“迷惑駐輪”に悩まされている場所だといいます。
そして、午前9時を過ぎると。線路沿いの道路は200メートル以上にわたり自転車で“すし詰め”状態に。
緊急事態宣言解除で“迷惑駐輪”が再び増加。しかし、放置自転車を取り締まるエリアではないため、即日撤去はできません。
現場の目の前にある美容室は。
ジュノン・関口展裕さん「足が悪いお客様でタクシーをご利用いただく時に、店の前に車をつけられないというのはありまして」
道路は車が通るのもやっとの狭さ。美容室の客にも影響が出ているということです。
一方、自転車をとめた人は。
とめた人「駐輪場だと思ってはいました」
現場周辺に駐輪場が整備されていないといいます。コロナ禍で便利な自転車ですが、乗る際はマナーを守って利用したいところです。