医療ひっ迫“第5波”その時、救急隊員は…
新型コロナの“第5波”のピークだった8月、都内では、コロナ患者を病院に搬送するのに時間がかかるケースが急増。その最前線にいた東京消防庁の救急隊員が、当時の状況を語りました。
東京消防庁・戸島洋平司令補「(救急車で)朝出場しまして、夜まで連続出場のため消防署に戻れないことがありました」
東京消防庁・岡田龍二士長「やっぱり、ちょっと異常な事態だったなと感じています」
都内では第5波のピークの8月には、病院到着までに1時間以上かかるケースが急増。隊員も、搬送先が決まらない事態にもどかしさを感じていたといいます。
戸島洋平司令補「傷病者の方は呼吸困難の症状を訴えていましたので、(搬送先の)選定中も苦しそうな状況でした。(家族から)何とか、どこの病院でも構わないので搬送していただきたいと」
別のケースでは、およそ60か所の医療機関に電話し、ようやく搬送先が決まりました。
岡田龍二士長「3時間ぐらいかかってしまったんですが、20キロ以上現場から離れている病院がやっと決まって。やはり、病院が決まったとなると一緒に喜んだというか。『ありがとう』『やった』という気持ちがあって、患者さんも『ありがとうございます』と言っていただきました」
東京消防庁は、感染者数が落ち着いていても基本的な感染対策の継続を呼びかけています。