民家に出没 ウッドデッキに横たわるクマ
兵庫県で、ウッドデッキに横たわるクマが発見されるなど、目撃情報が相次いでいます。
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兵庫県佐用町。すぐ裏手に山がある民家の住人が、10月31日午前10時ごろ、窓の外の異変に気付きました。
クマが出た家の住人
「コンコンって、人がたたくように音がして、ここ見たらクマだったので、びっくりして」
ウッドデッキに横たわっているのは、野生のクマです。体長1メートル20センチ。ツキノワグマで、高齢のメスとみられています。
クマが出た家の住人
「汚れているのはクマがなめた跡。近寄れないから、中から見守っている状態だったんです」
この民家では10月から2回、敷地内のカキがクマに食べられていたといいます。クマは水を飲もうとしたのか、草むらのほうに移動した形跡もありましたが、ウッドデッキに戻ってきていました。衰弱していて、翌日になっても動くことはなく、発見から28時間後、町が安楽死させたということです。
クマの目撃情報は、兵庫県北部の養父市でもありました。11月1日午前7時ごろ、70代と60代の夫婦が、農道を散歩していたところ、前からやってきたクマと遭遇。つえで振り払おうとしましたが、夫は首をひっかかれて軽傷を負い、妻は逃げようとした際に転倒し、肩を骨折したといいます。
兵庫県鳥獣対策課 西住真則副課長
「行動が活発になるのは秋の飽食期。冬眠に備えて食欲が増すため、クマの出没が盛んになる」
警察は「ラジオや鈴など、音の出るものを身につけて外出するように」と、注意を呼び掛けています。