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オミクロン株“空港付近”病院で募る危機感

2021年12月3日 1:12

日本では新型コロナウイルスのオミクロン株の感染者は、2日時点で2人確認されています。空港検疫で陽性となった人が搬送される成田空港近くの病院では、オミクロン株に危機感を募らせています。一方、アメリカでは1日、初めてオミクロン株の感染者が明らかになりました。

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日本ではオミクロン株の感染者は、2日時点で2人確認されています。

小池都知事
「2例目ですけど、都内の関係は46名が濃厚接触者」

1例目と合わせて、東京都内だけで濃厚接触者は85人です。入国から2週間、様子を見ますが、これまでの検査では陽性の人はいないということです。

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空港検疫で陽性となった人が搬送される、成田空港近くの国際医療福祉大学成田病院では、オミクロン株に危機感を募らせています。

院内の病室では、病院スタッフがベッドに横たわる外国人の患者に英語で「この電話でスタッフや医師と話せます」と説明していました。

国際医療福祉大学 松本哲哉主任教授
「空港検疫で陽性で入院対応が必要な患者については、今までもすでに受け入れているので、その延長線上で、オミクロン株の感染者が出たとしても、受け入れる可能性は十分あると思います」

その場合、どのように対応するのでしょうか。

「『空気感染を起こすかもしれない』ということが言われているので、入院していただく部屋は当然、陰圧の個室になりますし、対応するスタッフも厳重にプロテクトして、その上で対応することになると思います。また次の大きな課題を突きつけられたような印象で、病院側としても緊張感が漂っているというふうに思います」

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一方、アメリカ・ニューヨークのマンハッタンでは、設置された巨大クリスマスツリーに明かりがともされました。2年ぶりに一般公開されたロックフェラーセンターの点灯式に、多くの人が集まりました。

しかし、アメリカでは1日、ファウチ首席医療顧問が会見で「アメリカでオミクロン株による感染が初めて確認された」と発表。初めてオミクロン株の感染者が明らかになったのです。

アメリカでもオミクロン株の感染が確認されたことを受け、ニューヨークの検査場には多くの人が検査に訪れ、警戒感が高まっていました。

感染が確認されたのは、米西部・カリフォルニア州の住民です。先月22日に南アフリカから帰国後に、感染が確認されたということです。

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その南アフリカでは、オックスフォード大学によると、ワクチンの接種を終えた人は、今月1日時点で、およそ24%にとどまっています。

また、南アフリカ国立感染症研究所によると、10月は感染者のうちデルタ株がおよそ92%を占めていましたが、11月はオミクロン株がおよそ74%を占めていて、急速に置き換わりが進んだことがわかります。

(12月2日放送『news zero』より)