大掃除に変化!売れ筋「お掃除グッズ」は?
年末が近づき「そろそろ大掃除を」と考えている方も多いのではないでしょうか。長引くコロナ禍でおうち時間が増える中、掃除用品を扱うお店では、ある変化が起きていました。
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師走の大掃除シーズン、千葉・柏市のリサイクルショップでは買い取りのピークを迎える時期ですが、今年は例年のようなピークは見られないといいます。
愛品倶楽部柏店 田島正和店長
「今は大掃除という概念自体が弱っているのかな」
家にいることが多くなり、一年を通して部屋の片付けをするようになりました。不用品の買い取り依頼も大掃除の時期に集中するのではなく、時期が分散しているといいます。
愛品倶楽部柏店 田島正和店長
「(お客さんは)ずっといらっしゃってます。おうちの空間をよくしたいとか、テレワークで背景が映ったりする。家具であったりとか、前よりいいものやサイズを大きくしたいとか、例年にないくらい動きがありますね」
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東京の雑貨店、銀座ロフトでは、毎年12月になると大掃除の特設コーナーを設けてきましたが、今年は特設コーナーをつくらないといいます。その理由は――
銀座ロフト広報 田中寛子さん
「おうち時間が充実して、年間を通してこまめに掃除している。お掃除グッズはずっと売り場で大量に置いてあります」
新型コロナウイルスの流行前は、毎年12月に大幅に売り上げを伸ばしていたという掃除用のグッズですが、おうち時間が増えた今は年間通して売れ続けているため、常に売り場を広く展開しているといいます。
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コロナ禍で大掃除のスタイルは、短期集中から分散型になりました。先月、生活情報サイトが子育て中の主婦に行った調査によると6割近い57.6パーセントが「年末に限らず時期を分散して大掃除をする」と回答しています。
一方、「年末にまとめて大掃除をする」と答えたのは、24パーセントと全体の4分の1以下でした。
特に家で料理する機会が増えたことでキッチン周りを簡単に掃除できるグッズが売れています。
シンクで手軽につけ置き洗いをするための排水口用のキャップや、フライパンなどにこびりついたコゲをとるためのタワシなど、普段から使える商品が人気だということです。
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こまめにしていたとしても手間がかかる掃除、少しでも楽にする方法はないのか、自宅でお片付け教室を開いているプロに聞いてみました。
お片付け教室を運営する渡辺ひさのさんは、「準備をしていただきますと、大掃除の必要のない家にもなってくる」といいます。
大掃除が必要なくなるという“準備”とは――
渡辺ひさのさん
「ずばり浮かせるです」
ごちゃごちゃしやすい配線や電源タップも、床につかないよう工夫し、外に持ち出す水筒などの小物も部屋に入る前にかけられるフックを用意し、床には物を置かないようにします。
さらに――
お片付け教室を運営する渡辺ひさのさん
「するっと移動できるというのも、キーワードかもしれないですね」
床に置く物にはキャスターをつけ、浮かせるだけでなく移動も簡単にできるように。楽に動かせることで、掃除機をかけるのも簡単になり、ほこりがたまりにくくなるといいます。
渡辺さんは、「日頃の面倒くさいをつぶしていくというのがいいかなと思う。いかに家事を楽にして、毎日快適に過ごせるか」と話します。
日頃から掃除をしやすい環境をつくることが、年末の大掃除を楽にする秘けつになりそうです。