「アルコールテイスト」なぜ“救世主”に?
その年の世相を反映する料理、「今年の一皿」が発表され、大賞は「アルコールテイスト飲料」でした。
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■「今年の一皿」大賞 アルコールテイスト飲料とは
有働由美子キャスター
「私は“強め”のほうが好きなんですが…岩本さん」
日本テレビ・岩本乃蒼アナウンサー
「アルコールテイスト飲料は、アルコール度数が1%未満で、味わいがお酒に似ていて、一般的に『微アル』『ノンアル』飲料のことです。実際に取り扱っているお店を取材しました」
「東京・千代田区のバー『LOW-NON-BAR』はノンアルコールや低アルコールのカクテル専門店なんです。アルコールがないかわりに、風味を出すため香りにもこだわっているということです。バーの店長は『お酒を月に少しも飲まない、という人が半分くらいいる。(アルコールテイスト飲料で)バーがお酒飲まない人でも、入りやすい雰囲気になってくるのではないかなと』と話していました」
有働
「確かに、飲めない人を飲みに誘いやすいのはあるかもしれないです。廣瀬さんは?」
廣瀬俊朗・元ラグビー日本代表キャプテン(「news zero」パートナー)
「僕も何度か飲みましたけれども。お酒を飲んでいるような雰囲気は出たので、想像していたより良かったです」
■キーワードは「飲食店の救世主」コロナが関係?
岩本
「では、なぜ、今年を代表するのか。それにはやはり新型コロナウイルスが関係しています」
「選考した『ぐるなび総研』によると、キーワードは『飲食店の救世主』。緊急事態宣言中などは、アルコールの提供がNGでした。都内の居酒屋『赤兵衛』さんにお話を伺うと、宣言中『微アル』のドリンクを提供したところ、注文が3倍に増えたそうなんです」
有働
「でも、この期間は、お酒は全部ダメだったんじゃないですか?」
岩本
「東京都に確認したんですが、実はNGなのは、酒税法に定められたアルコール度数が1%以上のものなので、1%未満のアルコールテイスト飲料は提供OKだったんです。ただ、車を運転する人や未成年は飲んではいけません」
「注文したお客さんからは、『水を片手に海鮮料理を食べるよりも、ビールに近い雰囲気を楽しみたい』という声があったそうです」
有働
「廣瀬さん、今年ならではの、こうした背景もあったんですけど」
廣瀬
「メーカーとか飲食店を経営的にも助けられたのも良かったなと思います。また、お酒を飲まない人が増えている中で、マーケットを維持するための施策としては、よく考えられていると思いました」
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有働
「私は『微アル』をまだ飲んだことがないんですが、『あしたは絶対に二日酔いダメ』という日に試してみたいと思います」
(12月9日放送『news zero』より)