秋晴れの祝日 観光地にぎわい…各地で渋滞 「ワイン」目当てに大行列も
3日、関東は広く秋晴れで、東京は「夏日」一歩手前の暖かさとなりました。観光地は多くの人でにぎわう一方、渋滞も各地で発生しました。
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どこもかしこも、人、人、人。
青空が広がり、お出掛け日和となった文化の日の3日、観光地・浅草には、全国旅行支援を利用した多くの観光客の姿がありました。
大阪からの観光客
「全国旅行支援、お得ですね。ありがたいです」
しかし、3日は東京都心で気温が24.3℃まで上昇し、半そで姿の人もいるなど、10月上旬並みの暖かさとなりました。
鹿児島からの観光客
「暑いというか、人混みも嫌ですね」
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その陽気に誘われて、朝から大行列ができていたのが日比谷公園です。みなさんのお目当ては、山梨県の特産品「ワイン」です。
「かんぱーい! おいしいです! 最高です!」
毎年11月3日に解禁される「山梨ヌーボー」ですが、まつりが開催されるのは3年ぶり。久しぶりの開催で、試飲できるのは60銘柄以上の新酒のワインです。
その出来栄えは――
山梨県ワイン酒造組合・庄内文雄副会長
「ブドウの生育も品質的には、すごくいいものに仕上がってる」
反応も上々です。今年は、新型コロナウイルスの対策で人数制限があるものの、チケットは、ほぼ完売状態だということです。
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同じ行列でも、神奈川県箱根町では、秋の風物詩「大名行列」が行われました。約100人の参加者が江戸時代の大名などに扮(ふん)して、多くの観光客に見守られながら国道を練り歩きました。
見物客からは、「初めて見て、3年ぶりっていうことも聞いて、見られてよかったなと」「結構、迫力ありますね」「楽しかった」などの声が上がり、笑顔が見られました。
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にぎわいを見せる観光地。各地で紅葉が見ごろとなっています。
山が錦に染まっていたのは、栃木県の日光。紅葉のピークを迎えています。現在は、世界遺産の日光東照宮付近まで色づき始めていて、朝から多くの観光客が訪れているといいます。そのため、奥日光に向かう「いろは坂」では渋滞が発生。車は少しずつしか進めなくなっていました。
1日、愛知県長久手市にオープンしたばかりの「ジブリパーク」でも、初めての祝日に全国各地から観光客が訪れ、周辺の飲食店ではスタッフを増員するなどして対応していました。
渋滞は、先月、埼玉県深谷市にオープンしたアウトレットモールでも…。駐車場は、ほぼ満車状態となり、駐車場待ちの車で渋滞するなど、にぎわいとともに各地で混雑する様子も戻ってきていました。
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千葉県印西市にあるメガマックス・千葉NT店では、店員を囲むように多くの買い物客の姿がありました。
店員
「ご来店いただきまして、ありがとうございます」
みなさんが狙っていたのが、ツナやサバ缶などの「缶詰の詰め放題」です。抽選で当たった60人だけがチャレンジできます。
買い物客
「穴開いちゃったよ」
――なかなか難しい?
買い物客
「難しい」
倍率約3倍の抽選を勝ち抜きはしたものの、入れるのに悪戦苦闘していました。
店員
「ここまではぎりぎり、おまけかな?っていう感じで」
買い物客
「おまけね、ありがとう」
――どうですか? 収穫的に?
買い物客
「グーです」
数えてみると…。
買い物客
「20個」
店によると、“頑張れば”2倍以上の缶詰を入れることができるということです。
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こうした祝日の混雑を防ごうと、3日から対策をとっていたのが福島県と新潟県を結ぶ「JR只見線」です。2011年の豪雨災害で一部区間が通れなくなっていましたが先月、約11年ぶりに全線で運転が再開しました。
しかし、2日までは、再開を喜ぶ鉄道ファンや紅葉シーズンの観光客もあって、座りきれない人もいるなど、まるで“通勤ラッシュ”のような状況になっていたのです。
乗客
「混んでます。“山手線”ってしばらく乗ってないけど、それくらい」
しかし、3日は2両の車両が、3両に増えていました。
JR東日本は、11月13日までの土日祝日の5日間は、対策を講じて混雑緩和を図りたいとしています。