列島に襲来 “今季最強”居座る寒波 スリップ事故多発…凍結路面の“実験映像”を分析【バンキシャ!】
日本列島を襲った今シーズン“最強・最長”の寒波。福島県では62年ぶりに災害救助法が適用され、このあとも雪が降りやすい状態が続きます。各地で相次いでいるのが、スリップ事故。スリップを防ぐにはどうすればいいのか、実験映像からわかったことは。
◇
8日、バンキシャ!は福島県会津地方へ。
バンキシャ!
「あ、トラック。これは大丈夫なのか?」
「トラックが2台、雪に突っ込んでいます」
市街地では、大量の雪で道幅が狭まり…。
バンキシャ!
「いけます?」
運転手
「無理です」
福島・会津若松では7日、積雪が121センチと平年の4倍を超え、観測史上1位の大雪に。
住民
「ここに40年住んどるけど初めてだ」
──福島でもなかなかない?
住民
「ないない」
福島県では、除雪費用などを緊急で支援するための大雪に伴う「災害救助法」が、62年ぶりに適用された。
日本列島を襲った、今シーズン最強・最長の寒波。全国各地で相次いだのが、スリップによるとみられる事故だ。
山口県では、スリップしたとみられるトラックに警察官が衝突され死亡。広島県では乗用車が川へ転落し、運転手が死亡。スリップしたとみられている。
バンキシャ!は、凍った路面とタイヤの関係に注目。実験映像から、見えてきたものとは。
◇
住民は今年の雪の特徴について、こう話す。
住民
「重いですね。1時間雪かきすると息切れる」
──水分の多さを感じます?
住民
「そうだな、やっぱり重いです」
「湿気が多いな、重い」と話す住民は、「重いね、今年は」という。
水分量が多い雪。気温が下がると…。
住民
「夕方になって気温が下がって、アイスバーンになる。私みたいな靴が良いんだよ」
──車運転していても、怖いと思うことある?
住民
「あるよ何回も。だから徐行でゆっくりゆっくり」
路面が凍った道路を運転する際には、細心の注意を払っているという。
◇
1か月ぶりの積雪となった愛知県。バンキシャ!はJAFの活動に密着した。
バンキシャ!
「事故が起きたという依頼で、春日井インターチェンジに向かっています」
到着すると、1台の車が動けなくなっていた。
乗車していた人
「普通に走ってきて、そこがもう凍結してた」
路面が凍結しスリップしたという。使っていたのは、ノーマルタイヤだった。
5日に宮城県内で撮影されたドライブレコーダーの映像には、対向車のライトが見えてきた次の瞬間、車線を越えて車が突っ込んできた。車内から火の手があがり、運転手は脱出。その後、激しく炎上した。
バンキシャ!は、衝突された車の運転手に話を聞くことができた。
衝突された運転手
「もう人生終わりかなと思いましたね」
当時、路面の状態はどうだったのか。
「当時は完全に凍っている状態で、その上にうっすら雪が積もっている感じ。滑る路面ではあったと思います」
ただ、衝突してきた車はスタッドレスタイヤをはいていたという。では、なぜスリップしたのだろうか。
◇
各地で起きている、スリップによるとみられる車の事故。JAFが2017年に行った実験映像。路面が凍結した道路で、車が止まるまでの距離をタイヤの種類ごとに検証した。
ノーマルタイヤの場合と、スタッドレスタイヤの場合、そして、ノーマルタイヤにチェーンを装着した場合。時速40キロで走行し、手前の赤いコーンでブレーキを踏んでから止まるまでの距離を比較する。
まずはノーマルタイヤ。停止したのは、ブレーキを踏んだ場所から105.4メートル。
次にスタッドレスタイヤ。78.5メートルで、ノーマルタイヤよりおよそ30メートル短かった。
最後に、ノーマルタイヤにチェーンを装着した場合。最も短い59メートルだった。
凍結した路面では、たとえスタッドレスタイヤをはいていても、止まるまでにかなりの距離が必要だった。専門家は、スタッドレスタイヤは年々進化しているが、路面に応じた注意が必要だと指摘する。
JAF交通安全・環境委員会 菰田潔委員
「雪がとけて氷になって、朝になって凍るとツルツルになる」
「今はどれくらいグリップする路面なのか、察知しながらスピードコントロールして、危なそうだったらスピード落とす。ハンドル急に切らない。アクセル急に踏まない。運転操作が必要になってくる」
(2月9日放送『真相報道バンキシャ!』より)
◇
8日、バンキシャ!は福島県会津地方へ。
バンキシャ!
「あ、トラック。これは大丈夫なのか?」
「トラックが2台、雪に突っ込んでいます」
市街地では、大量の雪で道幅が狭まり…。
バンキシャ!
「いけます?」
運転手
「無理です」
福島・会津若松では7日、積雪が121センチと平年の4倍を超え、観測史上1位の大雪に。
住民
「ここに40年住んどるけど初めてだ」
──福島でもなかなかない?
住民
「ないない」
福島県では、除雪費用などを緊急で支援するための大雪に伴う「災害救助法」が、62年ぶりに適用された。
日本列島を襲った、今シーズン最強・最長の寒波。全国各地で相次いだのが、スリップによるとみられる事故だ。
山口県では、スリップしたとみられるトラックに警察官が衝突され死亡。広島県では乗用車が川へ転落し、運転手が死亡。スリップしたとみられている。
バンキシャ!は、凍った路面とタイヤの関係に注目。実験映像から、見えてきたものとは。
◇
住民は今年の雪の特徴について、こう話す。
住民
「重いですね。1時間雪かきすると息切れる」
──水分の多さを感じます?
住民
「そうだな、やっぱり重いです」
「湿気が多いな、重い」と話す住民は、「重いね、今年は」という。
水分量が多い雪。気温が下がると…。
住民
「夕方になって気温が下がって、アイスバーンになる。私みたいな靴が良いんだよ」
──車運転していても、怖いと思うことある?
住民
「あるよ何回も。だから徐行でゆっくりゆっくり」
路面が凍った道路を運転する際には、細心の注意を払っているという。
◇
1か月ぶりの積雪となった愛知県。バンキシャ!はJAFの活動に密着した。
バンキシャ!
「事故が起きたという依頼で、春日井インターチェンジに向かっています」
到着すると、1台の車が動けなくなっていた。
乗車していた人
「普通に走ってきて、そこがもう凍結してた」
路面が凍結しスリップしたという。使っていたのは、ノーマルタイヤだった。
5日に宮城県内で撮影されたドライブレコーダーの映像には、対向車のライトが見えてきた次の瞬間、車線を越えて車が突っ込んできた。車内から火の手があがり、運転手は脱出。その後、激しく炎上した。
バンキシャ!は、衝突された車の運転手に話を聞くことができた。
衝突された運転手
「もう人生終わりかなと思いましたね」
当時、路面の状態はどうだったのか。
「当時は完全に凍っている状態で、その上にうっすら雪が積もっている感じ。滑る路面ではあったと思います」
ただ、衝突してきた車はスタッドレスタイヤをはいていたという。では、なぜスリップしたのだろうか。
◇
各地で起きている、スリップによるとみられる車の事故。JAFが2017年に行った実験映像。路面が凍結した道路で、車が止まるまでの距離をタイヤの種類ごとに検証した。
ノーマルタイヤの場合と、スタッドレスタイヤの場合、そして、ノーマルタイヤにチェーンを装着した場合。時速40キロで走行し、手前の赤いコーンでブレーキを踏んでから止まるまでの距離を比較する。
まずはノーマルタイヤ。停止したのは、ブレーキを踏んだ場所から105.4メートル。
次にスタッドレスタイヤ。78.5メートルで、ノーマルタイヤよりおよそ30メートル短かった。
最後に、ノーマルタイヤにチェーンを装着した場合。最も短い59メートルだった。
凍結した路面では、たとえスタッドレスタイヤをはいていても、止まるまでにかなりの距離が必要だった。専門家は、スタッドレスタイヤは年々進化しているが、路面に応じた注意が必要だと指摘する。
JAF交通安全・環境委員会 菰田潔委員
「雪がとけて氷になって、朝になって凍るとツルツルになる」
「今はどれくらいグリップする路面なのか、察知しながらスピードコントロールして、危なそうだったらスピード落とす。ハンドル急に切らない。アクセル急に踏まない。運転操作が必要になってくる」
(2月9日放送『真相報道バンキシャ!』より)
最終更新日:2025年2月10日 10:48