県が発注した委託業務を巡る贈収賄事件で、贈賄の罪に問われている男鹿市の林業会社の元社長の男に対し、秋田地方裁判所は、懲役1年6か月、執行猶予3年の有罪判決を言い渡しました。

判決を言い渡されたのは、男鹿市にある林業会社「目黒林業」の元社長・目黒幹雄被告、46歳です。

起訴状などによりますと、目黒被告は、県が発注した道路などの維持管理業務を巡り、受注した共同企業体の下請け業者として、自分の会社が選ばれるよう便宜を図ってもらった謝礼と、今後も同様の取り計らいを受けるため、今年1月と3月に、県職員だった三浦学被告に、現金合わせて150万円を渡した贈賄の罪に問われています。

21日の判決公判で、秋田地方裁判所の岡田龍太郎裁判官は「公正に行われるべき県の業務を侵害した悪質な行為」「斡旋による売り上げは高額で、会社のさらなる増益を見込んで犯行に及んだことは厳しい非難に値する」と指摘しました。

一方で「早期から罪を認め、三浦被告との癒着行為について詳しく述べるなど、反省の態度が見られる」として、懲役1年6か月、執行猶予3年の有罪判決を言い渡しました。