同居していた交際相手を包丁で刺そうとし 家に火をつけた罪に問われた女に懲役7年6か月の実刑判決 秋田地裁
おととし、美郷町で、同居していた交際相手の男性を包丁で殺害しようとし、その後家に火をつけたなどとして殺人未遂と現住建造物等放火の罪に問われている女の裁判員裁判です。秋田地方裁判所は29日「人を死なせる可能性があった行為は軽く見ることはできない」として女に懲役7年6か月の実刑判決を言い渡しました。
判決を言い渡されたのは、無職の戸澤彩香被告28歳です。
起訴状などによりますと戸澤被告はおととし5月、美郷町六郷の住宅で同居していた交際相手の30代の男性を包丁で刺して殺害しようとしたとして、殺人未遂の罪に問われています。また、住んでいた家に火をつけ全焼させたとして現住建造物等放火の罪にも問われています。
判決公判で秋田地裁の岡田龍太朗裁判長は殺人未遂について、「被害者の証言は信用でき殺人の実行行為は認められる」などと述べました。また現住建造物等放火については「翌日の実況見分と目撃者の証言が一致していて信用でき、放火によるものと認定できる」などと述べ、いずれの罪も検察側の主張を認めました。
さらに岡田裁判長は、「被害者は偶然包丁を回避できたが、人を死なせる可能性があった行為は軽く見ることはできない」「住宅密集地で火を放つ行為は自暴自棄になったことによる非常に身勝手な行為」などと指摘。
検察の懲役8年の求刑に対し懲役7年6か月の実刑判決を言い渡しました。
弁護側は「控訴するか被告と相談したい」と説明しています。