今年のクマ被害は住宅の敷地内や散歩中など人の生活圏での発生が多いのも特徴の一つです。こうした市街地へのクマの出没を想定した訓練が湯沢市で行われ、関係機関が連携の重要さやクマを追い払う際の手順などを確認しました。

訓練は湯沢市や警察、それに猟友会など関係機関でつくる対策協議会が開いたものです。県の雄勝地域振興局でクマ対応を担当する金萬誠志さんが県内でクマが市街地に出没した事例を示しながら対応の難しさを伝えました。

市街地にクマが出没した場合は住民への避難の指示やクマの追い払いなど対応が多岐に渡るため関係機関の役割分担の確認と緊密な連携が不可欠になります。

訓練は、閉校した小学校の敷地にクマ1頭が出没したという想定で参加者は追い払う手順などを確認しました

市街地に出没したクマを追い払うポイントのひとつが、逃げ道を明確にしてクマの進路をふさがないことです。クマが身を潜める可能性がある場所の確認も欠かせません。

そして、身の安全を確保すると同時に自宅の敷地や建物にクマが潜んでいないかなどを地域住民も含めた多くの人で確認することが早期解決につながるといいます。

協議会は今後も定期的に訓練を重ねながら、クマの市街地への出没に備えていくことにしています。