「シャンシャン」21日に中国へ… 平日では最後の観覧日 「アイドルの素質を持って生まれたパンダ」
21日に中国に返還される上野動物園のジャイアントパンダ「シャンシャン」。愛らしい姿を見られるのもあと2日。別れの日に合わせ“シャンシャン特集号”の雑誌を発売する出版社では、作業に追われる姿がありました。
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上野動物園の人気者、メスのジャイアントパンダ「シャンシャン」。17日は、竹をむしゃむしゃと頰張ったとおもいきや、大きなあくびをしながらリラックス。夢中で竹を食べる姿は貫禄さえも感じさせます。
観覧者
「こっち向いてくれないかな~」
観覧できる最後の平日となった17日、上野動物園では長蛇の列ができていました。愛らしい姿を見られるのもあと2日。中国への返還が迫っているのです。
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2017年6月、シャンシャンは上野動物園で産声を上げました。
一般公開が始まるとシャンシャンの姿を見ようと長蛇の列ができました。すくすくと成長したシャンシャン。2歳になったら中国へ返還される予定でしたが、新型コロナウイルス感染拡大の影響で5回延期されていました。
感染状況が落ち着くなどしたため、お別れの時がやってきたのです。先月から事前抽選制となったシャンシャンの観覧。17日にシャンシャンと対面した人に話を聞きました。
パンダファン(40代)
「シャンシャンは一生に一度は見なきゃいけないでしょ。かわいいんだもん」
北海道から親子で来た子ども
「かわいかった。ササ食べてた」
――ぬいぐるみ買ったの?
北海道から親子で来た子ども
「うん」
――名前つけたの?
北海道から親子で来た子ども
「シャンシャン」
そして、3回目の対面となった女性もいました。
3回目の観覧(80代)
「もう見られないと思うと寂しいですね。涙が出ちゃう」
“シャンシャン愛”であふれていました。
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旅立ちの日が近づく中、松坂屋上野店では今週から、パンダが組み体操をしているかのような形で、イチゴ風味豊かなチーズケーキが登場。返還の日、21日まで販売しています。(パンダの組体操~ダイスキver~ 1200円 期間限定)
また館内では、シャンシャンの写真展も開催。来場者の中には、17日が15歳の誕生日だという女性もいました。
来場者
「きょうは上野のパンダ(シャンシャン)の抽選が当たったので、誕生日の日に当たったというのがものすごくうれしくて」
動物園の抽選にも当たり、シャンシャン一色の1日となったようです。
一方、約2年前からパンダの専門誌を発行する大手出版社は、お別れの日に向けて作業に追われていました。
光文社「パンダ自身」編集担当
「最後の校了の赤字を入れているところです。これでもう二度と直せないので」
返還される21日に、シャンシャンの特集号を発売するのです。タイトルは「シャンシャン自身」。
光文社「パンダ自身」編集担当
「シャンシャンはカリスマ的なパンダで、本当にアイドルの素質を持って生まれたパンダだなと思うので」
特集号は、キュートなシャンシャンの写真が約8000枚掲載されるなど、丸ごと一冊シャンシャンになるということです。
光文社「パンダ自身」編集担当
「今までシャンシャンがくれた素敵な思い出を皆さんの心にずっととどめて、寂しい気持ちを癒やしてくれるような本になると良いなと」
上野動物園での観覧は19日までです。