安倍氏警護 マイクのハウリングなども影響か
安倍元総理大臣が銃撃され死亡した事件で、360度の警護が必要な“危険な”場所での演説になったことについて、演説が急きょ決定したほか、マイクのハウリングなどの問題も影響したことが、関係者への取材でわかりました。
安倍元総理が演説を行った大和西大寺駅の北口は、近くに多くの人が集まる商業施設があり、県内でも有数の選挙演説向きの場所として知られています。
複数の選挙関係者によりますと、安倍元総理の演説は、前日の午後に決まったため、「急な決定で動員をかけるのが難しく、人を集めやすい場所としてこの場所を選んだ」ということです。
一方で、事件の10日前に、安倍元総理が駅の反対側で演説を行った際には、壁にもなる選挙カーを後ろに停めていました。しかし、事件当日は、20メートルほど離れた場所に停めていて、バスやタクシーなど交通量が多いことや、別の演説で、マイクとスピーカーが近くハウリングを起こしたため、「安倍元総理に迷惑をかけることはできない」と、判断したということです。
選挙関係者は、「時間がなかったために今回と同じ場所で行った過去のケースを踏襲した。警察からは何も言われなかった」とも話しています。
警察は、警護に問題があったとして、警備のあり方を見直す方針です。