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最高裁“統一教会”勝訴の2審判決取り消し「教団の心理的影響下にあり」念書は無効 元信者側「やっとまっとうな判決出た」

2024年7月11日 21:12
最高裁“統一教会”勝訴の2審判決取り消し「教団の心理的影響下にあり」念書は無効 元信者側「やっとまっとうな判決出た」

世界平和統一家庭連合、いわゆる“統一教会”に高額献金をした元信者側が、教団側に損害賠償を求めた裁判で、最高裁は教団側が勝訴した2審判決を取り消し、審理をやり直すよう命じました。

この裁判は、元信者の女性が、統一教会の信者からの違法な勧誘によって献金をさせられたとして、女性の長女が、教団側に損害賠償を求めたもので、1審と2審では、女性が教団側を訴えないとした「念書」を交わしていたことなどからいずれも教団側が勝訴しました。

11日の判決で、最高裁は、この念書の有効性について、「女性は、高齢で教団の心理的な影響の下にあり、終始、信者らの主導のもと作成された」と指摘したうえで、「公序良俗に反し無効」との判断を示しました。

また、献金の勧誘行為については、「女性は1億円を超える献金をし所有する土地も売却し、そのやり方は異例のものと評し得る」などと指摘し、違法性について「審理が尽くされていない」として、2審判決を取り消し、高裁で審理をやり直すよう命じました。

中野容子さん(仮名)
「やっとまっとうな判決が出たと思いました」「なぜもっと早くそれは最高裁でなくてもできるはずでした」

判決を受け、教団は「差し戻しという結果になり残念でなりません。今後も正しさを主張して参ります」とコメントしています。

判決では、念書が無効かどうかは、「念書を合意した経緯、当事者が被る不利益など総合考慮して決めるべき」とし、また、宗教団体による献金の勧誘行為の違法性については、「家庭環境や献金の経緯、額など多角的な観点で検討することが求められる」とし、最高裁として初めて判断基準を示しました。

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