千葉県が“虐待から子ども守る”訓練実施 背景には4年前の女児死亡事件も…
千葉県で実際の虐待事案を想定した訓練が行われました。およそ4年前に起きた、父親が当時4年生だった娘を虐待し、死亡させた事件も背景にあるということです。
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義理の父親役
「私が虐待しているっていうことを誰が言っているんですか!?」
17日、千葉県の児童相談所と警察は合同で、実際の虐待事案を想定した訓練を行いました。
義理の父親役
「電話してくれればよかったじゃねえか?」
職員
「こちらとしても、お子さまの安全を確認させていただきたいと」
声を荒らげる義理の父親役の発言に対し、冷静に対応する職員たち。2歳の男の子が虐待されている設定で訓練は進められました。
義理の父親役
「誰なんだよー! 誰が言っているんだよ!」
義理の父親役の怒鳴り声に、子ども役が泣き出す場面もありました。それでも、前もってそれぞれの役割を細かく決めているため、隙を見て子ども役を冷静に保護しました。
警察によりますと、今回のように家庭訪問などに素直に応じないケースは少なくないということです。
より本番を想定した訓練を行っている理由の1つは…
千葉県健康福祉部・児童相談所改革室 山口敦史室長
「野田市の事件は、いまだに痛ましい事件として残っておりますので」
4年ほど前、父親が当時4年生だった娘の栗原心愛さんを虐待し、死亡させた事件です。児童相談所は一時、心愛さんを保護していましたが、救うことはできませんでした。
県は、この事件をきっかけに児童相談所の人員を増やすなど対策を強化してきましたが、今回の訓練もその一環です。
千葉県健康福祉部・児童相談所改革室 山口敦史室長
「痛ましい事件が二度と起きないように、警察と連携して対応していきたいと思います」