【解説】大型で非常に強い「台風6号」今後の見通し 長引く影響…原因は?
大型で非常に強い「台風6号」の今後の見通しや、影響が長引く原因などを、気象予報士の木原実さんに解説してもらいました。
◇◇◇
大型の台風6号は、非常に強い勢力を維持して、2日(水)未明から昼すぎにかけて沖縄本島にもっとも近づきました。午後5時現在、台風は久米島の西南西約80キロの位置にあって、本島からは次第に離れつつありますが、それでも沖縄本島や宮古島などが赤い円の暴風域に入っています。
台風6号は、この後も勢力を保ったままゆっくりと西へ進み、4日(金)以降は急激に向きを変えて、奄美や九州方向へ向かう予想です。ただ、これは予報円の中心付近を進んだ場合で、6日(日)以降の予報円はかなり大きくなっていて、この先の進路は定まっていません。
――なぜこのような迷走を?
台風の進路は、高気圧によって左右されます。現在、日本付近は夏の高気圧に覆われていて、この高気圧が強いので、台風は本州付近に入ってくることができません。ただ、最新の情報では、週末の5日(土)頃になると太平洋高気圧の勢力が弱まる予想となっていて、このタイミングで、台風が東に進む予想になってきました。とはいえ沖縄付近には長い期間にわたって台風が居座り、影響が長引きそうです。
雨と風の予想を見てみると、台風はゆっくりと西へ進み、その後、東シナ海で転向するタイミングで動きがかなりゆっくりになる予想となっています。宮古島や石垣島などの先島諸島や、沖縄本島地方では、台風や湿った空気による雨雲がこの先もかかり続け、雨量が多くなりそうです。
そして、強風や高波など、大荒れの天気がしばらく続くとみられますので、飛行機や船などの交通機関はもちろん、食品など生活物資の輸送にも大きく影響してきそうです。
太平洋高気圧の動向次第ですが、今後、台風が九州などに影響してくる可能性がありますので、引き続き最新の台風情報を確認するようにしてください。