職業差別ともとれる発言で、辞職することを表明した静岡県の川勝知事。辞表は、10日に提出する方針で調整していることがわかりました。

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8日、午後6時20分頃。

――辞表はあさって提出するんでしょうか？

静岡県　川勝平太知事（75）
「…」

6日、“不適切発言”以降、初めて公の場に立った静岡県の川勝知事。

静岡県　川勝平太知事（6日　浜松市）
「私の誠に…恥ずかしい発言により、これまで大事に大事にしてきた第一次産業に従事している方々の心を傷つけましたことを、誠に誠に誠に申し訳なく思っておりまして、心よりお詫（わ）び申し上げます」

1週間前の今月1日。職業差別ともとれる発言が飛び出す直前、川勝知事は県庁の新入職員に対し、次のように話していました。

静岡県　川勝平太知事（1日）
「感じ悪い人がいたら、こういうような上司にはならない。反面教師にしてください。言葉遣いは特に大切です」

“言葉遣いは大切”。こう言った、わずか3分後のことでした。

静岡県　川勝平太知事（1日）
「毎日毎日野菜を売ったりあるいは牛の世話をしたり、あるいはモノを作ったりとかということと違って、基本的にみなさま方（県庁の職員）は頭脳・知性の高い方たちです」

これまで県庁に寄せられた非難は、2900件以上。発言の翌日には突然、辞職を表明しました。

静岡県　川勝平太知事（5日）
「生業（なりわい）の違いを言った。しかし職業差別と捉えられかねない表現だった。全部削除して撤回いたします」

複数の関係者によると、川勝知事は10日に辞表を提出する方向で調整していることがわかりました。

辞職を表明した理由の1つが、リニア中央新幹線の事業計画が変更されたこと。もともと、2027年に開業が予定されていましたが、JR東海は先月、断念したと発表しています。これまで、「周辺環境に影響がある」として、一貫して反対してきた川勝知事にとっては、一定の達成感があったようです。

静岡県　川勝平太知事
「リニア問題につきまして、一里塚をしっかり越えて」

ただ、この姿勢に怒りをあらわにしたのが、お隣、愛知県の大村知事です。

愛知県　大村秀章知事
「（2027年開業を）断念させたことがなんか…一区切りだと、自分の成果だと。もうこれで私は一仕事済んだんだと…と言われるのは、違うんじゃないかと。だいぶ抑えて申し上げている。もっと腹立ってますけど」

川勝知事が10日に辞表を提出した場合、県知事選挙は5月9日告示、26日投開票となる可能性が出てきています。