最高裁が障害者へ異例の配慮 旧優生保護法の強制不妊手術めぐる訴訟弁論で手話通訳や点字版資料など
旧優生保護法のもと、障害などを理由に強制的に不妊手術を受けさせられた被害者が国を訴えた裁判をめぐり、最高裁は16日、今月29日に開かれる弁論で、手話通訳者の設置や点字版の資料の配布など、障害者に配慮した異例の大規模な措置を行うことを明らかにしました。
1996年まで続いた旧優生保護法のもと、障害などを理由に強制的に不妊手術を受けさせられた被害者が全国で国に賠償を求めている裁判で、最高裁大法廷は今月29日、被害者側と国側の双方から意見を聞く弁論を開きます。
被害者側の代理人はこれまで、原告や傍聴人に多くの障害者がいるとして、最高裁に、障害者にあわせた適切な配慮を求めていました。
これを受け、最高裁は16日、廷内に聴覚障害者などのため、弁論内容を文字にして投影するモニターを設置するほか、点字版の資料の配布や、裁判所が手配した手話通訳者を配置するなどの対応を実施することを明らかにしました。
最高裁が障害者へのこれほどの大規模な配慮措置を行うのは初めてだということです。
配慮措置の詳細は、最高裁のホームページの「開廷期日情報」に掲載されています。