広島平和記念式典の入場規制拡大 デモ団体、退去命令に従わず
今年も静寂な式典とはなりませんでした。拡声器や横断幕を掲げるデモ団体が広島市や県警の退去命令に従わず、平和記念式典の開始後も原爆ドーム前に一般の人が立ち入ることができない事態となりました。
広島市は平和記念式典の開催にともなう入場規制を、今年から原爆ドームの周辺まで拡大しました。
去年、デモ団体の一部が原爆ドーム前で広島市の職員に体当たりする暴行を加えたとして逮捕・起訴されたことを受け、広島市が決定したものです。
午前5時から6時30分の間、すべての人がいったん公園外に退去し、手荷物検査を受けた人のみ入場を許可するとしましたが…
広島市職員
「ただちにこの行為を中止し、平和公園からの退去を命令します」
5日から拡声器や横断幕をもって座り込んでいたおよそ650人は、広島市の退去命令に応じませんでした。
広島市は、県警にデモ団体の退去を要請しました。
デモ団体
「法的根拠もなく弾圧するなんて絶対許さない」
午前8時15分の黙とう終了まで団体が退去しなかったため、原爆ドーム前に一般の人は入れませんでした。
県警はデモ団体の代表に警告し、今後、威力業務妨害の確認と検証を行うとしています。また、広島市は公園条例の規定違反として過料5万円の支払いを命じています。