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岐阜県大垣市にBMXパークが今月5日オープン 少子化による児童数減少で閉校となった小学校の体育館を再活用 日本のBMX競技の第一人者・高木聖雄さんが「オリンピックを目指せる選手の練習場に」と新設

2024年10月8日 19:12
岐阜県大垣市にBMXパークが今月5日オープン 少子化による児童数減少で閉校となった小学校の体育館を再活用 日本のBMX競技の第一人者・高木聖雄さんが「オリンピックを目指せる選手の練習場に」と新設
新たにオープンしたBMXパーク(高木聖雄さん提供)

今年3月に閉校となった岐阜県大垣市上石津町の「時小学校」が今月5日、自転車競技BMXの屋内練習場「SAPEur(サプール) BMX PARK(パーク)時」として新たに生まれ変わり、オープンしました。
オープンさせたのは、岐阜県養老町出身で愛知県あま市在住のプロBMXライダー高木聖雄(としお)さん。

BMXの各種競技のうち、さまざまなスロープを自転車で走行し、ジャンプや回転などの技を繰り出して競う種目「フリースタイル」の練習場になります。


同じ上石津町内にある「かみいしづ緑の村公園」のBMX練習場で高校生の頃からオリンピック出場を目指しBMXの鍛錬を重ねていた高木さんは、この地域ではよく知られた存在で住民とも深い親交をもっていました。

住民の一人から時小学校の閉校を知らされると同時に、小学校の体育館を「BMXの屋内練習場として活用できるのではないか」と伝えられ、「思いを形にするチャンス」と考えた高木さんは今回の練習場新設に乗り出しました。

2020年に開催された東京オリンピックに補欠選手として参加した高木さん。かつては2011年から4年連続で日本チャンピオンになったこともありました。しかし、BMX(フリースタイル)が念願のオリンピック競技となった東京大会では、本出場はなりませんでした。


悔しい思いや後悔の念にとらわれ続けた高木さんは、五輪メダリストや世界チャンピオンが練習の場とするような世界大会に準ずる規格をもった練習場を、3年前から国内の身近な場所に求めていました。今回のBMXパーク新設は、高木さんのかねてからの悲願が結実したかたちです。

上石津町で自動車部品を製造する「J-MAX」も、高木さんの心強い協力者となりました。
大垣市は、過疎が進み少子化で児童数が減少し閉校に至った時小学校について、「体育館のみの使用だけでなく、校舎も含めた小学校全体の再活用を」と高木さんに要望。
応じられない高木さんは窮地に陥りました。
そこで手を差し伸べてくれたのがJ-MAXで、小学校の校舎をウナギ養殖やイチゴ栽培の施設へ転用し活用する計画に乗り出しました。


今後、高木さんはBMXパークを自身がオリンピック出場を目指す拠点にするとともに、28年に開催予定のロサンゼルス五輪で活躍できる選手を育成する練習場となることに期待を寄せています。

BMXパークは10人前後が同時に練習できる収容力を備え、大人も子どもも1時間1000円、1日2000円の利用料で練習できます。
希望者は、インスタグラムの@toshiobmxに記載されたDM(ダイレクトメッセージ)欄に、練習希望の旨と予約日時を記入し高木さんに直接伝えるということです。

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