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プロデューサーは小学3年生!? 資金集めから脚本演出までバレエの舞台をプロデュース 愛知・長久手市

2024年6月10日 11:44
プロデューサーは小学3年生!? 資金集めから脚本演出までバレエの舞台をプロデュース 愛知・長久手市
バレエの舞台をプロデュースした小学3年生のちぃちゃん

小学3年生の女の子が、バレエの舞台をプロデュースしました。しかもその目的は、“困っている人にお金を寄付すること”だと言うんです。その女の子とは、ちょっぴりおませな“ちぃちゃん”こと佐藤千咲芸(さとう・ちさき)さん。資金集めから脚本演出まで手掛けたちぃちゃんの奮闘ぶりを取材しました!

大成長したちぃちゃんの新たな挑戦とは…?

中京テレビ「キャッチ!」の取材班が、ちぃちゃんと初めて会ったのは2年前のこと。学校で習ったSDGsに興味を持ったちぃちゃんは、家庭の不用品を集めて販売し、その売り上げを寄付するリサイクルショップに挑戦しました。

さらに去年は、もっと多くの人にSDGsについて知ってもらうため、お年玉でホールを借りてステージイベントを同時開催。売り上げは“困っている人のために役立ててほしい”と、地元・長久手市に寄付したのです。

3年目となる今年、ちぃちゃんはさらに大きな挑戦をするといいます。何をするのかというと…。 

ちぃちゃん:
「『ちぃちゃんと海』っていう、SDGsの物語を作りました。今回は私が好きな海の大事さを知ってほしいと思って」

リサイクルショップと同時開催するイベントの中で、自作の物語に振付も考え、バレエ物語にして披露するというのです。

その物語は、人間が捨てたゴミのせいで動けなくなった子どもイルカを、主人公「ちぃちゃん」が、動物たちの力を借りながら助けるというもの。ちぃちゃんの大好きな“海”の大切さを訴えかける内容です。

出演者の共通点は、バレエを習っているちぃちゃんの“お友だち”。みんな通っているバレエスタジオがバラバラなので、合同練習ができたのは1回だけ。この日までに、それぞれ自宅で動画を見ながら練習してきました。ちぃちゃんは、指示をだしたり、年下の子をフォローしたりと大活躍! かなり気合いが入っている様子です。

ちぃちゃん:
「自分がみんなを呼んでわざわざお金をもらっているので、帰られたり、せっかくお金を払ったのにつまらないとなるのが怖いです。頑張りたいと思います!」

ちぃちゃんの指導力はバレエの先生も舌を巻くほど! 今までは、周りの大人にサポートしてもらうばかりでしたが、お友だちを引っ張るようになっていました。

資金集めも大事なお仕事! 協賛金を集めるためフリーペーパー発行

たくさんの人にバレエの舞台を楽しんでもらうため、着々と準備を進めるちぃちゃん。舞台の演出だけでも大変な仕事ですが、プロデューサーとして他にもやらなければいけないことがあるようです。

この日、ちぃちゃんは千種区にいました。スポンサーとなってくれるお店へ、お金を受け取りにきたのです。

この取り組みを続けるためには資金も必要。これまではお小遣いでまかなっていましたが、今年は、フリーペーパーを発行して広告を掲載することで協賛金をもらえるよう、お願いしたのです。

店のスタッフ:
「ちぃちゃんにはいつもお世話になっている。すごくPRしてくれて。だから私たちも、ちぃちゃんがやることは全面的に応援しています」

そして迎えた当日。会場の外には開演を待ちわびる人たちの行列ができていました。さすがのちぃちゃんも、さぞかし緊張しているかと思いきや…。

ちぃちゃん:
「緊張していません。間違えてもいいから楽しく踊ることが一番の目標です」

友だちと一緒だからか、リラックスした様子。無事に成功させることはできるのでしょうか…?

イベントを通してちぃちゃんが学んだ大切なこと

いよいよ幕が上がるバレエ物語。大きなミスもなく、順調に進んでいきます。

ちぃちゃんには、特に思い入れのあるシーンがありました。それは、海のゴミで動けなくなった子どもイルカが助け出されたあと。さまざまな動物たちの助けのおかげで、子どもイルカが元気になった一方で、自分の力だけでは何もできなかったとちぃちゃんは落ち込みます。そんなとき、イルカのお母さんが大切なことを教えてくれます。

“何もできなかったなんて言わないで。ちぃちゃんには、こんなにたくさんのお友達がいる。たくさんの人を集めることができたあなたの力が、子どもを救ってくれたんだよ”

これは、今回のイベントを通してちぃちゃんが学んだことでもありました。1人の力は小さいけれど、周りの仲間が力を貸してくれたから、大規模のフェスティバルを開催することができたのです。

バレエ物語は無事に幕を下ろしましたが、ちぃちゃんには息つく暇もありません。一番大切なリサイクルショップの開店です。ホールを出てすぐのロビーに設営した売り場は、開店と同時に大盛況!

ちぃちゃん:
「楽しかったです! 結構(売れて)なくなっていたのもうれしかったし、みんなが楽しかったと言ってくれたのがうれしかったです」

気になる今年の売上は29万3300円。去年は約24万円だったため、約5万円も多く集まりました。このお金は、長久手市や市内の児童養護施設、海を守る活動に寄付する予定だそうです。

これからもちぃちゃんらしく、頑張ってください!

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