たい焼きに白玉、スイーツまで!? 未来の“ご当地グルメ”候補に新感覚カレーが続々誕生 愛知県・稲沢市
カレーで“ご当地グルメ”開発に挑む稲沢市。実は誰もが知るあの“カレー”と縁深い町だった。
カレーフェスティバルが大盛況!“華麗なる町”稲沢市の誕生か
今月4日、愛知県稲沢市にて「稲沢カレーフェスティバル」が開催。飲食ブースには市内22店舗が並び、和風だしカレーやカレー白玉、カレーたい焼きなど多彩なカレーグルメが集結!イベントには、子どもから大人まで約6,000人が来場。ユニークなカレーグルメの数々に、会場を訪れた人々は「白玉とカレーが“カレーうどん”みたいだった」、「和風な感じで食べやすい」などカレーの新たな楽しみ方に興味津々。終盤はどの店のメニューも完売するなど、イベントは大盛況のなか幕を閉じた。
初開催となった本イベント。開催の目的について稲沢市観光協会・酒井さんは「(稲沢市には)“ご当地グルメ”というものが存在しなかった。稲沢市を知ってもらうためにも、“ご当地グルメ”を作ろうという機運があった」とイベント開催のキッカケを語った。
しかし、なぜ“カレー”なのか?実は、稲沢市は日本で初めて本格的なルウタイプの即席カレー「オリエンタルカレー」を作った、株式会社オリエンタルが本社を構える町。カレーと縁深いエリアなのだ。「稲沢カレーフェスティバル」でも、オリエンタルカレーのブースでは、コック帽を被った“オリエンタル坊や”が登壇。カレーを片手に会場を訪れた人々にカレーをPRしていた。
稲沢市の給食の定番「鶏肉のレモン煮」もトッピング!
「稲沢カレーフェスティバル」開催を機に、出展した飲食店では様々なカレーのオリジナルメニューを考案。鉄板焼き店「てっぱん茶屋」では、名古屋文理大学の学生たちと共に「稲沢だしカレー和味」を開発。材料はカツオや昆布などが入った和風だしやスパイスミックスなど。トマト、パイナップルを投入し、一気に煮込んでルーを作り上げる。トッピングは稲沢産のレンコンやカボチャの素揚げ、そして稲沢市の学校給食の定番「鶏肉のレモン煮」だ。
カレーにトッピングした鶏肉のレモン煮を開発したのは、名古屋文理大学で料理を学ぶ学生たち。開発に携わった学生曰く「ザクザクした食感とタレがしっかり絡まっている」ことがこだわりだ。「てっぱん茶屋」と名古屋文理大学の学生たちによるコラボレーションカレー「稲沢だしカレー和味」は、試行錯誤を重ね、約1か月かけて完成。稲沢市にちなんだ食材やグルメがたっぷりトッピングされた、“稲沢感満載”のメニューとなった。
また、大のカレー好きだという「てっぱん茶屋」の店長は、今回のメニュー開発を機にカレーのブランドを展開!“だし”とスパイスをテーマとした、オリジナルカレーを開発・販売中だ。
スパイシーだけど甘い!不思議な“カレーメニュー”の正体とは…?
ユニークな“カレーメニュー”を開発したのはイタリアンカフェ「Cafe Riecco」。調理工程を追っていくと、白米が入った小鍋に注がれたのは牛乳とカシスのピューレ。パウダー状のスパイスを投入し、ヘラでゆっくりとかき混ぜていく。続けて準備し始めたのは、栗のペースト。なんと、「Cafe Riecco」が開発したのは、スパイスを起用したオリジナルのモンブラン。カレーライスをイメージした盛り付けで、メニュー名は「華麗なるモンブラン」と名付けられた。
「Cafe Riecco」店長・伊東さんは開発の経緯について、「栗の甘さとスパイスの辛み、刺激などが一番合うと思った」と話す。甘くてスパイシーな“カレースイーツ”は、イベントでも大人気!食べた人からは「中は甘い感じで、外はカレーの味がした」、「スパイスが効いているなかに、甘さとクリームチーズ感があとからやってくる感じがしておいしい」など、スイーツとカレーが織り成す“新感覚”の味わいを楽しむ声が寄せられた。
「稲沢カレーフェスティバル」で誕生した様々なオリジナルカレーメニューは、各店舗で販売予定。稲沢市の未来を築く、“ご当地グルメ”の誕生が楽しみだ。