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「日本より進んでいる」 EV車で勢いに乗る中国 車内エンタメがスゴいことに…

2024年4月29日 19:28
「日本より進んでいる」 EV車で勢いに乗る中国 車内エンタメがスゴいことに…
中国は空前のEV車ブーム

電気自動車の普及率が世界トップクラスの中国で、現地のモーターショーを取材すると、驚きの進化を遂げていました。現地のメーカーが「日本より進んでいる」と豪語する機能とは、いったいどんなものなのでしょうか?

中国は空前の“EV車”ブーム 国の後押しで充電インフラも充実

世界中から様々な“車”が集まるモーターショー。現在、中国・北京で開催中の「北京モーターショー」には、世界中から約1500社のメーカーが集結し、世界最大級の規模となっています。その中で注目を集めているのが“EV”、いわゆる電気自動車です。

中国は今、空前の“EV車”ブーム。街に出てみると、ガソリン車と区別するため緑色のナンバーをつけたEV車などの新エネルギー車がいたるところで走っています。

中国は去年、新車販売台数が世界で初めて3千万台を突破。そのうち3割が新エネルギー車でした。国の後押しもあり、レストランやホテルの地下駐車場にも充電スタンドが設置されています。

その勢いは日本にも。去年10月には中国のEV車最大手「BYD(ビー・ワイ・ディー)」が、中部地方では初めて小牧市に出店しています。

EV車で勢いに乗る中国では、大手スマホメーカーまで参入。販売開始から27分で5万台の予約が入ったと豪語します。モーターショーの入り口にも、大会の顔と言わんばかりに、先月発売された車の看板が掲げられていました。

多くの企業が参入したことで価格競争も激化。中国の最大手BYDは高級路線だけでなく、日本円で約160万円の低価格帯の車を投入し、シェア拡大を狙います。

この過熱ぶりに、来場者からは「日本はガソリン車で優勢だったけど、新エネルギー車の改革は遅いんじゃないかな」「コスパや自動運転システム、娯楽機能は(日本は中国に比べて)もうだめだ」という、「日本より進んでいる」という声も聞かれました。

カラオケやゲーム、健康管理まで! 驚きの進化を遂げた車内エンタメ機能

中国の車には、日本にはないとんでもない機能が搭載されていました。

車に乗った現地の記者に渡されたのは “マイク”! なんと、車内でカラオケができるのです。中国語で“おばけ姫”と書く、映画「もののけ姫」の主題歌もあり、日本語字幕も出てきます。さらに、巨大な画面を使ってレーシングゲームができる機能も搭載。

別の車では、車内に設置されたカメラで心拍数や血中の酸素濃度などが計れる機能や、お絵かきアプリに童話の読み聞かせアプリと、子ども向けのエンタメ機能まで充実しています。

「北京モーターショー」には、日本企業も参加しています。トヨタはBYDと共同開発したバッテリー電気自動車や、中国で最も利用されているアプリを制作する会社との提携を発表。エンタメ部門を強化して中国市場でのシェア拡大を狙います。

多くの企業が参入し盛り上がりを見せる中国のEV車ブームですが、一方で、既に見え始めてきた“影”も。
杭州市では過剰生産により売れなかったEV車が新車のまま1000台以上放置され、「EV墓場」と呼ばれる場所が出現しています。
米市場でのEV需要の鈍化も見られるいま、中国の“EV車ブーム”はどうなっていくのか注目されます。

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