災害時に孤立のおそれがある4つの離島 警察署などが合同で実地踏査 三重・鳥羽市
参加したのは鳥羽警察署と鳥羽市役所、鳥羽海上保安部の職員13人。防災関係機関が合同で離島の実地踏査を行うのは今回が初となります。
最初に訪問した「神島」では、アルファ米、トイレットペーパー、おかゆなど備蓄品の入れ替えを実施。その後、避難場所に指定されている神島保育所への避難ルートなどの確認や、災害時にヘリポートになる漁港と神島小中学校のグラウンドを視察。さらに、船で島の外周を周り、ハザードマップを見ながら地形を確認しました。
ヘリポートとなる神島小中学校では、巨大地震発生時に27メートルの津波が想定されていて、市内でも最大となることから、避難方法や備蓄品の保管場所などについて教員らと意見交換が行われたということです。
「答志島」でも同様に、避難施設やヘリポートなどを視察した後、鳥羽警察署と鳥羽海上保安部が合同で船を出して「菅島」「坂手島」を船上から確認し、約5時間にわたる踏査は終了しました。
今回の踏査で見えた課題として鳥羽警察署の担当者は、避難時に屋外で過ごすことを想定して備蓄品にブルーシートやテントを追加することや、津波を考慮した自家発電機器の保管場所を再検討すること、通信手段を複数確保しておくことなどを挙げています。
さらに、東日本大震災では孤立した地域に救援物資が届くまで1か月ほど要したケースもあったことから、島民からは「今の備蓄量で足りるのか?」という不安の声もあがったということです。
今後は、島民と話し合いながら、こうした課題解決に向けて検討を進めていきたいとしています。