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“飲酒で信号無視” 女性をはね、死亡させた罪に問われている男に懲役9年の判決 名古屋地裁

2024年11月13日 17:07
“飲酒で信号無視” 女性をはね、死亡させた罪に問われている男に懲役9年の判決 名古屋地裁

去年11月、名古屋の大学生・水谷歌乃さんが飲酒運転で信号を無視し、交差点に進入した車にはねられ亡くなりました。13日、車を運転していた24歳の男に、判決が言い渡されました。

13日、スーツ姿に丸刈りで法廷に現れた被告。うつむきながら、じっと判決を聞いていました。

今から、さかのぼること1年。その事故は起きました。

名古屋市守山区吉根の交差点で、夜、アルバイトからの帰宅途中、青信号を渡っていた大学生・水谷歌乃さん(当時20)は、左から来たワンボックスカーに突然はねられました。

病院に運ばれましたが約3時間後、亡くなりました。

歌乃さんの父親・水谷豊さん:
「そんな暗い道じゃないじゃないですか。青信号だったら渡るじゃないですか。いや、びっくりしたよね、まさかっていう」

ワンボックスカーを運転していたのは、守山区に住む白坂翔被告(24)です。

白坂被告は酒に酔った状態で運転し、青信号で横断歩道を渡っていた歌乃さんをはねて、死亡させたなどの罪に問われています。

三姉妹の真ん中で、明るく堅実な性格。将来は家業を継ぐため不動産の勉強にも力を入れていたといいます。

事故の2か月後は、成人式を迎えるはずだった歌乃さん。

歌乃さんの父親・豊さん:
「(成人式に)行くのを楽しみにしていた。振り袖は三姉妹同じのを順番に使うと言うので、丈直しとかもしていた」

歌乃さんは20年前、自分が産まれた病院で息を引き取ることとなり、振り袖を着ることはありませんでした。

白坂被告は事故当日、多治見駅まで車で行き、中学時代の同級生と酒を飲みました。

飲んだとされるのは生ビール7杯とグラス半分の梅酒。

帰り際、友人に「じゃあ、少し寝てから帰るわ」と言い残したものの、休憩することなく守山区まで約30分車を走らせます。

これまでの裁判で明らかになったのは、白坂被告の走行状況でした。

ドライブレコーダーの映像には、事故現場までの道中、5か所の交差点で青信号に変わった後も、5~17秒ほど停止している様子が記録されていて、「居眠り運転」を繰り返していたと検察側は指摘。

さらに中央線をはみ出すなど蛇行運転をする様子も映っていました。

そして、事故現場となった交差点で、赤信号を時速60キロで進入し、歌乃さんをはねました。

しかし、事故後も停止することなく帰宅。フロントガラスの破損に気付いた当時同棲していた交際相手にうながされ、現場に戻ります。

■車内での会話(裁判に基づく再現)
交際相手:「これからは(飲んだら)言って、迎えに行くから」
白坂被告:「保険使わなヤバいよな、まじで終わった。あぁ、嫌な予感してきた」
交際相手:「何にぶつかったかが一番大事。結構飲んだ?すごい臭いよ」
白坂被告:「うん、この辺り(事故現場付近)から記憶ないもん」
交際相手:「信号無視したとか?」
白坂被告:「ありえる、こんなんもう逮捕レベルやん」

そして、交際相手の通報により逮捕にいたりました。

そして、13日。懲役13年の求刑に対し、言い渡された判決は「主文、被告を懲役9年の刑に処する」、求刑より4年短い判決でした。

遺族は表情を、変えることなく静かに聞いていました。

約2週間後、歌乃さんは1年目の命日を迎えます。

最終更新日:2024年11月13日 17:07
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